眼瞼下垂のセルフケア、60代妻が試した目元体操3つ
62歳のとき、まぶたが重くて視野が狭くなっていることに気づきました。眼瞼下垂と診断され、手術前に試した3つの目元体操を、3年続けてみた記録です。改善の目安、医師の助言、いつ手術を考えるかの判断ポイントも、65歳の今、整理してお伝えします。
62歳のある朝、鏡を見て、気づきました。
「あら、わたしのまぶた、こんなに重かったかしら」
上まぶたが、目の上半分にかぶさるように、垂れていました。 目を開けるのに、額に力が入る感じがしました。 気づかないうちに、視野が狭くなっていたのです。
眼科に行ったところ、「軽度の眼瞼下垂(がんけんかすい)ですね」と言われました。
手術という選択肢もあったのですが、医師は「軽度なら、まず3ヶ月、目元の体操をやってみましょう」と勧めてくれました。
3年経った65歳のいま、わたしは、その3つの目元体操を、毎日続けています。
完治したわけでは、ありません。 ただ、3年前より、確実に「まぶたの重さ」は軽くなりました。 そして、なにより、「これ以上悪くしない」感覚で、毎日を過ごせています。
この記事では、その3つの体操と、医師の助言、3年続けた結果を、お伝えします。
重要なお断り:この記事は個人の体験と、診察を受けた医師の助言をもとに書いています。眼瞼下垂は、軽度・中度・重度で対応がまったく異なります。症状が気になる方は、必ず眼科か形成外科を受診のうえ、医師の指示に従ってください。
眼瞼下垂とは(60代向けに簡単に)
眼瞼下垂とは、上のまぶたが下がって、目を開けるのが難しくなる状態のことです。
公的な情報源では、こう案内されています。
眼瞼下垂は、上眼瞼が瞳孔領にかかる状態。先天性と後天性に大別される。
60代以降に多いのは「後天性」で、原因のほとんどは、加齢や、長年のコンタクトレンズ使用、目をこする習慣などだそうです。
進行すると、視野が狭くなる、肩こりや頭痛が出る、頭の重さを感じる、額のしわが深くなる、などの症状が出てきます。
症状が強い場合は、手術(眼瞼下垂手術)が必要になります。 軽度なら、目元の体操や、生活習慣の見直しで、進行を遅らせる、または少し改善することがある、と医師から教わりました。
わたしの場合(軽度)の症状
わたしの場合、こんな症状がありました。
- 朝、目を開けるのに、額に力が入る
- 夕方になると、まぶたが重くて、目をつぶりたくなる
- 視野が、上のほうだけ、狭くなっていた
- 額の横じわが、左右で深さが違ってきた(目を開けるのに、片側だけ力を入れていたから)
医師の判定は、「片目はギリギリ手術適応の範囲、もう片目は軽度。両目とも、まずは3ヶ月、自分でケアしてみてください」でした。
そこから、わたしの3年が始まりました。
体操① 「おでこを使わずに、まぶたを上げる」体操
最初に教わったのが、これでした。
普通、わたしたちはまぶたを開けるとき、おでこの筋肉(前頭筋)を使いません。 ところが、眼瞼下垂になると、まぶたを上げる筋肉(眼瞼挙筋)が弱くなって、無意識に、おでこの筋肉でまぶたを引き上げるクセがついてしまうそうです。
これを長く続けると、おでこのしわが深くなり、肩こりや頭痛にもつながります。
体操のやり方は、こうです。
- 鏡を見ながら、ゆっくりと目を閉じる
- 片手の指(人差し指と中指)を、おでこに軽く当てる(おでこが動かないように押さえる)
- ゆっくりと目を開ける、おでこを動かさずに、まぶただけで
- 5秒、そのまま開けたままにする
- ゆっくり閉じる
これを、朝と夜、各10回。1日20回。
最初の1週間は、ぜんぜんできませんでした。 おでこを動かさずにまぶたを上げる、というのが、本当に難しかったのです。
2週間目くらいから、少しずつ、できるようになりました。
3ヶ月で、まぶたを上げる筋肉が、少し強くなった感覚が出てきました。
体操② 「目を大きく開けて、5秒キープ」体操
ふたつめは、もっとシンプルです。
- 目を、思いきり大きく見開く
- 5秒キープ
- ゆっくり、自然な開き方に戻す
- これを、5回繰り返す
朝の洗面所で、歯磨きしながら、できます。
これも、まぶたの筋肉を使う体操です。
ポイントは、「眉毛を上げない」「おでこを使わない」「目だけを大きく開ける」です。
3年やってみて、わたしのいちばんの効果実感は、これでした。
朝の最初の30分、まぶたが軽くなる感じが、毎日あります。
体操③ 「眼球運動」(視線を動かす体操)
3つめは、まぶたではなく、眼球そのものの運動です。
- 顔を正面に向けたまま、目だけで、上を見る(5秒)
- ゆっくり、目だけで、下を見る(5秒)
- 目だけで、右を見る(5秒)
- 目だけで、左を見る(5秒)
- 時計回りに、ゆっくり眼球を回す(1周5秒)
- 反時計回りに、ゆっくり眼球を回す(1周5秒)
これは、眼瞼下垂と直接関係ないかもしれませんが、医師には「目の周りの血流を良くするため」と勧められました。
スマホやテレビを見過ぎている目を、少し休ませる効果もあるそうです。
これも、1日1〜2回、朝と夜。 合計で1日5分くらいです。
3つの体操、3年続けて変わったこと
3年続けて、わたしのまぶたは、こう変わりました。
- 朝、目を開けるときのおでこの力: 強→弱(8割減)
- 夕方のまぶたの重さ: いつもあった→週2、3回だけ
- 視野: 上のほうの欠けが、わずかに改善
- 額の横じわ: 左右の深さの差が、ほぼ消えた
- 肩こり: 月1回→3ヶ月に1回
完治では、ありません。 ただ、「これ以上悪くしない」と、自分で実感できる状態に、3年でなりました。
これが、わたしには大きかったです。
「眼瞼下垂は進行するしかない」と、最初は思っていました。 ですが、毎日の小さな体操で、進行をかなり遅らせることができる、と、3年で確認できました。
生活で気をつけている、3つのこと
体操以外に、わたしが3年で気をつけていることを、3つだけお伝えします。
ひとつめ、目を強くこすらない。 朝起きたとき、夜寝るとき、眠い時、ついまぶたを強くこすってしまいます。これがいちばん、眼瞼下垂を進めるそうです。 意識して、目はぬるま湯で洗うだけ、こすらない、を続けています。
ふたつめ、コンタクトレンズの長時間使用を避ける。 わたしは現役時代、毎日12時間以上コンタクトレンズを使っていました。これも、眼瞼下垂のリスクと言われています。 退職後、ほぼ眼鏡生活にしました。外出時だけ、ソフトコンタクトを4時間まで、と決めています。
みっつめ、まぶたのアイメイクを、軽くする。 アイラインを毎日落とすときに、ゴシゴシこすると、まぶたへの負担が大きいです。 65歳のいまは、ほぼノーアイメイクで過ごしています。お出かけの日だけ、薄く色をのせる程度です。
手術を考えるタイミング
最後に、医師から教わった「手術を考えるタイミング」を、お伝えします。
こんなときは、形成外科か眼科で、手術相談を、と医師に言われました。
- 視野が狭くて、運転や階段で危険を感じる
- 朝起きてから夜寝るまで、ずっとまぶたが重い
- 肩こり・頭痛が、慢性的に強い
- セルフケアを6ヶ月続けても、改善の実感がまったくない
このうち2つ以上当てはまる場合は、手術の検討時期かもしれない、とのことでした。
公的医療機関でも、形成外科の眼瞼下垂手術は、保険適用になるケースが多いです。 費用や条件は、医療機関や状況によって違うので、必ず相談してください。
わたしの場合は、3年の体操で、視野や肩こりが改善してきたので、手術は当面、見送っています。
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さいごに
眼瞼下垂は、60代以降に増える、目の悩みのひとつです。
軽度のうちは、毎日5分の体操で、進行をかなり遅らせることができる、というのが、3年やってみたわたしの実感です。
「もう年だから」「悪くなる一方」と思わずに、まず、眼科か形成外科で、いまの状態を診てもらってください。
そして、医師から「軽度ですね、体操を試しましょう」と言われたら、3つの体操を、毎日5分、続けてみてください。
3ヶ月で、何かが変わります。 3年続けると、もっと変わります。
なお、繰り返しになりますが、眼瞼下垂は症状によって、手術が必要な場合もあります。自己判断せず、必ず眼科または形成外科を受診のうえで、お試しください。
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