老人ホームの種類と費用|月額9万〜30万、選び方5ステップ
特別養護老人ホーム月9万〜、有料老人ホーム月20〜25万、サ高住月10〜30万、認知症グループホーム月15万。要介護度・予算・立地から自分の親に合う老人ホームを選ぶ5ステップを、入居後のトラブル事例とあわせて解説します。
「親を施設に入れる」という決断は、多くの50代女性が人生で最も難しい決断のひとつと振り返ります。
選択肢は意外と多く、特養・有料老人ホーム・サ高住・グループホーム。費用は月9万〜30万円超と幅があり、入居後の「こんなはずじゃなかった」トラブルも珍しくありません。
この記事では、老人ホームの種類別の費用相場、要介護度・予算・立地から自分の親に合う施設を選ぶ5ステップ、入居後のトラブル事例と回避策を、現場の経験ベースでまとめます。
全体像から把握したい方へ:この記事は「親の介護」シリーズの一部です。離職を避ける制度・きょうだいでの分担・認知症対策・施設選びまでを9場面で整理した 親の介護に直面した50代娘の完全ガイド もあわせてどうぞ。
老人ホームの主な種類と費用相場
1. 特別養護老人ホーム(特養)
公的施設で、最も費用が抑えられる選択肢。
- 入居一時金:0円
- 月額:多床室9万円程度/個室13万円程度
- 対象:要介護3以上、原則65歳以上
- 特徴:終身入居可、終末期ケアあり
- デメリット:人気で入居まで数ヶ月〜数年待ちのケースあり
LIFULL介護の調査では、特養の費用は他施設と比較して圧倒的に安いと指摘されています。
2. 有料老人ホーム(介護付き/住宅型/健康型)
民間施設で、サービス・設備が充実。
- 入居一時金:0円〜数百万円(最近は0円増加)
- 月額:20〜25万円が一般的、高級施設は40万円超も
- 対象:自立〜要介護5まで(施設による)
- 特徴:空きが見つかりやすい、設備・食事の質高い
- デメリット:費用高い、契約内容の確認が複雑
3. サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)
賃貸住宅+見守り・生活相談サービス。
- 敷金:15〜50万円程度
- 月額:10〜30万円(管理費・食費込み)
- 対象:原則60歳以上、自立〜軽度要介護
- 特徴:バリアフリー、安否確認・生活相談あり
- デメリット:介護度が上がると住み続けられない場合がある
4. 認知症対応型グループホーム
認知症の方が少人数(5〜9人)で共同生活。
- 入居一時金:0〜数十万円
- 月額:15万円程度
- 対象:要支援2以上の認知症の方、原則施設のある市区町村住民
- 特徴:家庭的な雰囲気、認知症ケアに特化
- デメリット:医療依存度が高くなると退去要請
5. 介護老人保健施設(老健)
リハビリ目的の中間施設。長期入所は原則不可。
- 入居一時金:0円
- 月額:8〜15万円
- 対象:要介護1以上
- 特徴:在宅復帰・特養待機の受け皿
- デメリット:原則3〜6ヶ月の短期
後悔しない選び方5ステップ
ステップ1:要介護度を確認する
老人ホーム選びの大前提は、親の現在の要介護度です。
- 要支援1〜2:サ高住、有料老人ホームが選択肢
- 要介護1〜2:有料老人ホーム、グループホーム(認知症あり)
- 要介護3以上:特養が第一選択肢(待機リストに登録すべし)
要介護認定がまだの場合は、地域包括支援センターで申請してください。無料、認定まで約1ヶ月。
ステップ2:月額予算を決める(年金+仕送り)
親の年金月額+兄弟姉妹からの仕送り合算で、毎月いくら出せるかを把握。
例:
- 父の年金月18万 → 月18万までの施設
- 母の年金月10万+兄弟3人で各2万円 → 月16万までの施設
予算が月15万円未満なら、特養が現実的な選択肢。
ステップ3:立地を3条件で絞る
- 家族が通える距離(車で1時間以内が理想)
- 親が住み慣れた地域(友人・お墓・かかりつけ医が近い)
- 自治体の福祉サービスを継続できる(市区町村が変わると介護保険のサービスも変わる)
ステップ4:必ず見学する(できれば3施設以上)
写真・パンフレットだけでは分からないことが多い:
- 廊下・部屋のにおい(清潔感)
- 入居者の表情(生き生きしているか)
- 職員の人数・対応(夜勤体制も確認)
- 食事を試食(多くの施設で可能)
- 認知症の方への対応(「個別ケア」がされているか)
ステップ5:契約書を弁護士・司法書士に確認してもらう
特に有料老人ホームの契約書は複雑。「クーリングオフ」「退去時の返金条件」「医療対応の限界」「家賃値上げの条件」を必ず確認。
費用は1〜3万円ですが、後の数百万円のトラブル回避を考えれば安い投資です。
入居後のトラブル事例と回避策
トラブル1:「入居一時金」が返ってこない
数百万円の入居一時金を払って入居したが、3ヶ月で親が亡くなり、ほとんど返金されなかった。
回避策:契約書の「短期解約特例」「償却期間」「クーリングオフ」を必ず確認。法令上、90日以内の解約は全額返金が原則。
トラブル2:医療対応で退去要請
胃ろう・人工呼吸器が必要になり、施設から「医療対応できないので退去してほしい」と言われた。
回避策:契約前に「どの医療処置まで対応可能か」を文書で確認。介護付き有料老人ホームでも対応範囲は施設ごとに違う。
トラブル3:認知症の進行で「個室から多床室へ」
認知症が進行して他の入居者と揉めるため、隣の部屋に移動を要請された。月額が下がったが、本人は「家じゃない」と訴えるように。
回避策:認知症グループホームを最初から選ぶか、認知症進行時の対応を契約時に確認。
トラブル4:家賃の急な値上げ
入居5年目に、家賃が月3万円アップ。「そんな話は聞いていなかった」。
回避策:契約書の「家賃改定」条項を必ず確認。物価上昇連動型なのか、施設の裁量なのか。
老人ホーム探しのおすすめサービス
無料の比較・紹介サービス
- LIFULL介護:全国の施設情報、専門スタッフによる無料相談
- みんなの介護:費用・口コミ比較
- オアシス介護:無料相談、見学手配
- ロイヤル介護:介護施設紹介、月額0〜30万円帯
これらは運営コストが施設側持ちなので、利用者は無料です。
自治体の窓口
- 地域包括支援センター(無料):要介護認定の相談窓口、特養申し込みもここ
- 市区町村の介護保険担当課:補助制度の案内
60代妻・順子さん(仮名)の母(85歳)の入居体験
順子さんの母は要介護3、認知症あり。年金月12万円。順子さん夫婦の仕送り月3万円。月15万円が限度でした。
選んだ流れ
- 地域包括支援センターで特養3施設に申し込み(待機)
- 待機中、老健(介護老人保健施設)に3ヶ月入所(月10万円)
- 老健からそのまま特養の空きが出て移動(月13万円、個室)
- 入居から半年、母は順子さんが思っていた以上に穏やかに過ごしている
「慌てて有料老人ホームに入れなくて良かった。月25万円は5年で1,500万円。年金だけじゃ無理だった」
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相談できる窓口
- 地域包括支援センター:要介護認定、特養申込
- ケアマネジャー:施設探しの相談
- LIFULL介護・みんなの介護:無料の施設比較
- 弁護士・司法書士:契約書の確認
秘密会議のみなさんへ
- 特養(月9〜13万)が最も安い、ただし数ヶ月〜数年待ち
- 有料老人ホーム(月20〜25万)は空きあり、契約書の確認が肝
- サ高住(月10〜30万)は自立〜軽度要介護向け
- グループホーム(月15万)は認知症の方の家庭的な選択肢
- 5ステップ:要介護度→予算→立地→3施設見学→契約書チェック
「老人ホームに入れる」は親不孝ではありません。自宅介護で共倒れになる前に、施設という選択肢を。今日、地域包括支援センターに電話してみてください。
※本記事は一般的な情報提供です。個別の施設選びは、必ず地域包括支援センター・ケアマネジャー・施設の担当者にご相談ください。
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