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年金月15万で暮らせない時の、現実的な5つの選択肢

ヨバナシ編集部 読了 約6分

65歳から受け取る年金が月15万円では、家賃と医療費と物価高で生活が回らない。60代女性が直面する「年金だけでは暮らせない」現実に対して、現実的に取れる5つの選択肢を、収入・住まい・公的制度の観点で整理しました。

「年金が月15万円。家賃と光熱費を払うと、食費しか残らない」

60代女性からの相談で、いま最も多い悩みのひとつです。

総務省「家計調査」によると、65歳以上の単身無職世帯の平均支出は月14〜16万円。年金がぎりぎりこの線を割ると、生活が成り立ちません。

「貯金を取り崩すしかないのか」「もうパートで働き続けるしかないのか」と諦める前に、知っておきたい5つの選択肢があります。1つでも組み合わせれば、月3〜10万円の差が生まれます。

なぜ、年金月15万円では足りないのか

まず、月15万円の支出内訳を確認します。

項目月額(円)
家賃(賃貸の場合)60,000〜80,000
食費30,000
光熱・水道12,000
通信費8,000
保険医療10,000
交通・娯楽10,000
衣類・雑貨5,000
交際費5,000
雑費・予備10,000
合計150,000〜170,000

賃貸ベースの場合、月15万円の年金では明らかにマイナスになります。

持ち家でも、固定資産税・修繕費・町内会費が年20〜40万円かかるので、月割で1.5〜3万円の上乗せが必要です。

月15万円の年金は、「ぎりぎり」ではなく、「現状では足りない」のが現実です。

選択肢1. 住まいを公営住宅・UR賃貸に変える(月3〜6万円浮く)

最も即効性があるのが、家賃の見直しです。

民間の賃貸6〜8万円から、公営住宅2〜3万円、またはUR賃貸4〜6万円に移ると、月3〜5万円が浮きます。

公営住宅

  • 月家賃:1〜5万円(所得に応じて変動)
  • 所得要件:単身で年収159万円以下程度(自治体による)
  • 抽選倍率:地方は1〜2倍、都市部は5〜10倍
  • 申込先:市区町村役場の住宅課

UR賃貸

  • 月家賃:4〜10万円(単身向け1Kは4〜6万円が多い)
  • 保証人不要、礼金・更新料なし
  • 高齢者向け「高齢者等向け優良賃貸住宅」もあり、家賃補助あり
  • 申込先:UR都市機構

引っ越し費用は10〜20万円かかりますが、家賃が月3〜5万円下がれば、半年で元が取れます。

詳しくは 離婚後60代で住む家|UR・公営住宅・サ高住の費用比較 も参考になります。

選択肢2. パート週3で月7万円を上乗せ(月7万円)

60代でも、パート求人は意外と多いです。

60代でも採用される職種

  • スーパー(レジ・品出し):時給1,100〜1,300円
  • 飲食店(ホール・洗い場):時給1,100〜1,400円
  • 介護施設の補助(資格不要):時給1,200〜1,500円
  • ホテル客室清掃:時給1,300〜1,600円
  • 学校給食補助:時給1,100〜1,300円
  • 図書館・公共施設受付:時給1,000〜1,200円

週3日×5時間で月7万円

時給1,100円×週15時間×4週 = 月66,000円。 週4日に増やせば月88,000円。

これだけで、年金15万円が月22〜23万円になります。生活費が大きく楽になります。

注意点:年収106万円の壁

パート年収が106万円を超えると、健康保険・厚生年金の加入義務が発生する場合があります。手取りが減るタイミングがあるので、年収を事前に試算してください。

選択肢3. 公的制度を取り尽くす(月1〜3万円相当)

年金が低い方こそ、見落としている公的制度があります。

高額療養費制度

医療費が一定額を超えた場合、超過分が払い戻される制度。住民税非課税の方は、月8,000円の自己負担で済みます。 申請先:加入している健康保険組合または市区町村役場。

介護保険の高額介護サービス費

介護サービスの自己負担が一定額を超えた場合、払い戻される制度。住民税非課税の方は、月15,000円が上限。

年金生活者支援給付金

年金収入が一定額以下の方に、月5,000円程度が上乗せされる制度。年金請求書を出していない方は、申請を。

国民健康保険料の減免

所得が低い場合、保険料が2〜7割減免されます。市区町村役場で確認できます。

住民税非課税世帯への各種給付

  • エネルギー価格高騰の給付金(不定期)
  • 自治体独自の福祉給付金

これらを取り尽くすだけで、月1〜3万円相当の差が出ます。

年金分割親の借金と相続放棄 などの記事も、同じく「制度を取り尽くす」の話としてご覧ください。

書類を整える机の上

選択肢4. 固定費を月2〜3万円削る

固定費の見直しは、一度やれば年単位で効きます。

削れる固定費の代表4つ

  • 携帯を格安SIMに:3社(ドコモ・au・SoftBank)からMVNOへ → 月3,000〜5,000円下がる
  • 電気・ガスを地域の新電力に:月500〜2,000円下がる
  • 生命保険・医療保険の見直し:60代で必要な保障額は若い頃の半分、月3,000〜10,000円下がる
  • 新聞・サブスクの整理:使っていないものを止める

これだけで月10,000〜20,000円が浮きます。

詳しい節約手順は 60代一人暮らしの生活費|月15万の内訳と節約4ステップ を参照ください。

選択肢5. 資産の取り崩しルールを決める

貯金がある方は、計画的な取り崩しが「足りない」を埋めます。

取り崩しルール3つ

  1. 月の取り崩し上限を決める(例:月3万円まで)
  2. 緊急予備として生活費6ヶ月分を別口座に
  3. 75歳・80歳・85歳時点で残高がいくらになるかをシミュレーション

たとえば、貯金600万円から月3万円を取り崩すと、約16年もちます。65歳から始めれば、81歳まで足ります。

「貯金が減るのが怖い」気持ちは自然ですが、計画があるのと無計画なのでは、不安の重さが全然違います。

5つを組み合わせると、月いくら違うか

5つ全部実行すると、月の差はこうなります。

選択肢月額の差
公営住宅・UR賃貸への移行+30,000〜50,000
パート週3+66,000〜88,000
公的制度の取り尽くし+10,000〜30,000
固定費の見直し+10,000〜20,000
計画的な取り崩し+30,000(月3万円)
合計月+150,000〜220,000

年金月15万円が、実質的に月30〜37万円相当になります。

すべてを一気にやる必要はありません。1つずつ、3ヶ月かけて積み重ねれば、半年後にはまったく違う家計になります。

順番のおすすめ

私の経験では、この順番が現実的です。

  1. 固定費の見直し(1週間で完了、即月1〜2万円)
  2. 公的制度の確認(市区町村役場に1回行く、月1〜3万円)
  3. パート探し(1ヶ月で開始、月7万円)
  4. 資産取り崩しルール設定(家計簿アプリで30分、不安が減る)
  5. 住み替え(半年計画、月3〜5万円)

固定費の見直しと公的制度の確認は、来週1週間で済みます。

来週、市区町村役場の高齢者福祉課に1回行くだけで、月1〜3万円の差がつくこともあります。

相談できる窓口

  • 市区町村の高齢者福祉課:公的制度の総合相談
  • 年金事務所:年金見込み額の確認、ねんきんダイヤル 0570-05-1165
  • 自治体のシニア就労支援センター:60代向けパート紹介
  • 法テラス:年金分割・生活困窮の法律相談
  • 社会福祉協議会:生活福祉資金貸付制度の相談
  • ヨバナシ「みんなの夜話」(匿名で打ち明けられる場所

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