五月病が抜けない65歳が、月曜から始めた食卓3つ
60代になっても、五月の連休明けはなぜか体が重く、心も沈みます。3年前から五月病に悩まされてきた65歳のわたしが、自律神経を整えるために、月曜の朝食を3つだけ変えました。バナナ・納豆・温かい一杯。理由と、3週間続けてみての変化を、医師の助言とともに記録します。
5月のゴールデンウィークが終わると、わたしは毎年、体が重くなります。
朝起きてもベッドから出にくく、夜は眠りが浅く、何もしていないのにため息が増えます。
これが、いわゆる「五月病」だと知ったのは、3年前のことでした。
65歳のわたしが、なぜいまさら五月病なのか。最初は不思議でした。仕事もしていない、子どもの新学期も関係ない、夫の異動もない。それなのに、毎年5月の中旬から下旬にかけて、心と体が沈むのです。
かかりつけの医師に相談したところ、こう言われました。
「年齢に関係ありません。気温や気圧、日照時間の変化で自律神経が乱れるのは、何歳でも起こります。むしろ60代以降は、ホルモンバランスの揺らぎもあって、季節の変わり目に弱くなる方が多いんですよ」
そして、こう助言されました。
「薬の前に、朝食を少し変えてみませんか」
その日から、わたしは月曜の朝食を3つだけ変えました。3週間続けて、確かに体の重さが軽くなったので、この記事に記録しておきます。
五月病とは(60代向けに簡単に)
医師の説明によると、五月病は正式な病名ではなく、5月のゴールデンウィーク前後に出やすい、心身の不調の総称だそうです。
主な症状はこんな感じです。
- 朝起きるのがつらい
- やる気が出ない
- 何もしていないのに疲れる
- 食欲が落ちる、または食べすぎる
- 寝つきが悪い、夜中に目が覚める
- 気分が沈む
原因は、ひとつではないそうです。気温・気圧の変化、日照時間の変化、生活リズムの乱れ、ホルモンバランスの揺らぎ、そういったものが重なって、自律神経のバランスが崩れるのです。
60代女性の場合、閉経後のホルモンバランスの揺らぎが、これに拍車をかけるとも言われています。
公的な情報源では、こう説明されています。
自律神経は意志とは関係なく刺激や情報に反応して、体の機能をコントロールしています。
完治する病気ではなく、生活で整えていくものだ、と医師は言いました。
わたしが月曜の朝食に加えた3つ
3年前の5月の半ば、医師に勧められて、わたしは月曜の朝食を3つだけ変えました。
平日5日連続ではなく、まずは月曜だけ。続かなければ意味がないからです。
3つは、こんな組み合わせです。
ひとつめは、バナナ1本。 ふたつめは、納豆1パック。 みっつめは、温かい飲み物(白湯か、ノンカフェインの番茶)を1杯。
特別な食材ではありません。3つあわせて、200円以下です。
なぜこの3つだったのか、医師の説明を、わたしなりにかみくだいてお伝えします。
なぜバナナか
バナナには、トリプトファンというアミノ酸が多く含まれていると言われています。
トリプトファンは、体の中でセロトニンという物質に変わります。セロトニンは「幸せホルモン」とも呼ばれ、気分を安定させる役割があるそうです。
また、セロトニンは夜になるとメラトニンというホルモンに変わり、これが睡眠の質を高めると言われています。
つまり、朝にバナナを食べると、その日の気分と、その夜の眠りに、両方効くということです。
バナナのもうひとつのよさは、調理がいらないことです。皮をむくだけ。指の関節が痛い日でも、これだけは食べられます。
わたしは、毎週月曜の朝、必ずバナナを1本食べることにしました。
なぜ納豆か
納豆もまた、トリプトファンと、ビタミンB6が多く含まれている食品です。
ビタミンB6は、トリプトファンをセロトニンに変える手伝いをするそうです。
つまり、バナナと納豆を一緒に食べると、相乗効果になるということでした。
加えて、納豆には、自律神経のバランスに関わる栄養素がいくつか含まれていると言われています。腸内環境を整える働きもあるそうで、腸と脳はつながっていて、腸の調子は気分にも影響するという話も、医師から聞きました。
朝食の納豆は、わたしも子どもの頃から食べていましたが、ここ10年は省略する日が増えていました。それを月曜だけは、もう一度復活させたのです。
なぜ温かい飲み物か
3つめが意外に大事でした。
朝、冷たい水やオレンジジュースを飲むのと、温かい白湯や番茶を飲むのとでは、体の起き方が違うそうです。
医師には、こう言われました。
「60代の体は、冷たいものに弱くなっています。朝、温かい飲み物を1杯飲むだけで、内臓が起き、自律神経のスイッチが入りやすくなります」
カフェインの入ったコーヒーや紅茶は、わたしの場合は午後の眠気につながるので、月曜の朝は白湯か、ノンカフェインの番茶にしました。
これも、3つの中でいちばん簡単です。お湯を沸かして注ぐだけです。
3週間続けて、変わったこと
3週間続けてみて、体感としての変化が、3つありました。
ひとつめは、月曜の朝、起きるのが少しだけ楽になったこと。 完全に「シャキッ」と起きられるわけではありませんが、「うう、起きたくない」とベッドの中でうずくまる時間が、5分から1分に減りました。
ふたつめは、夜の寝つきが良くなったこと。 朝にトリプトファンを摂ったからか、その日の夜、いつもよりすっと眠れる感覚がありました。これは医師の説明とも一致します。
みっつめは、「月曜だけはこれをやる」と決めたことで、心に小さな目印ができたこと。 五月病で気分が沈んでいるとき、「とりあえず月曜の朝食はやろう」という小さなリズムが、わたしを支えてくれました。
それでも、つらい日はある
正直に書きますが、月曜の朝食を3つ変えただけで、五月病が完全に消えたわけではありません。
3週間のうち、3日は、それでも体が重い日がありました。そういう日は、無理せず、午前中はソファで横になっていました。
医師には、こう言われました。
「全部を一気に治そうとしないでください。5月の不調は、5月の終わりまでに少しずつ抜けていくものです。食事は土台で、薬や治療が必要なほど重い症状になったら、必ず受診してください」
体が重い日が2週間以上続いたり、眠れない日が続いたり、食欲がまったく出ないことが続くようなら、それは五月病を超えた状態なので、必ず病院に行ってください、とも言われました。
60代の五月病、ひとりで抱えこまない
60代になると、職場の人間関係も、子育てのストレスも、若い頃ほどありません。
それでも、五月の不調は、来ます。
それは、年齢のせいでも、性格のせいでも、努力が足りないからでもないのです。気候とホルモンと自律神経の、生理的な反応だと医師は言いました。
「気のせい」ではなく、「気のせいではない」と分かっただけで、わたしはずいぶん楽になりました。
ご家族にも、「いま、五月病だから、ちょっと家事を雑にする日もあるね」と伝えておくと、自分の中の罪悪感が減ります。
夫は、それを聞いて、こう言いました。
「分かった。月曜の夜はパンと牛乳でいいことにしような」
それだけのことで、わたしの月曜の夕方の重さが、ぐっと軽くなったのです。
さいごに
五月病は、60代になっても、終わらない人には終わりません。
でも、月曜の朝食を3つ変えるだけで、ずいぶん違うことを、わたしは3年で実感しています。
- バナナ1本
- 納豆1パック
- 温かい白湯か番茶1杯
特別な食材も、特別な努力もいりません。
5月の不調にお悩みの同世代の方に、ひとつの選択肢として、お試しいただければと思います。
なお、この記事は個人の体験と、かかりつけ医からの助言をもとに書いていますが、症状や対応は人によって違います。重い症状や長引く不調は、必ず医療機関にご相談ください。
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