ヨバナシ —女たちの秘密会議
コラム

= COLUMN =

義母が入院した日、嫁のわたしがした準備

ヨバナシ編集部 読了 約4分

夫の母が転んで入院した、その日の夕方の電話から始まった数日間。入院の手続き、着替えや保険証の準備、親戚への連絡、そして嫁のわたしはどこまでやるのかという迷い。65歳のわたしが義母の入院で経験した準備と気づきを、体験からお伝えします。

夕方の、電話でした。

「お義母さんが、転んで、救急車で、運ばれました」

義母、88歳。

庭先で、転んで、足の骨を、折っての、入院でした。

受話器を、置いたあと、わたしは、しばらく、台所に、立ちつくして、いました。

何を、すれば、いいの?

誰に、連絡すれば、いいの?

嫁のわたしは、どこまで、やれば、いいの?

今日は、その、義母が入院した日から、数日間の、準備と、気づきの話を、お伝えします。

「義理の親の、入院に、直面したら」という方に、ひとつの参考に、なればと思います。

なお、これは、わたし個人の、体験です。ご家庭の事情や、病院によって、必要なことは、違います。あくまで、ひとつの話として、お読みください。

まず、夫に、動いてもらった

わたしが、最初に、したことは、意外に、思われるかも、しれません。

夫に、電話を、して、「あなたが、病院に、行って」と、頼んだことです。

義母の、入院です。

実の息子である、夫が、動くのが、筋。

以前の、わたしなら、反射的に、自分が、飛んで行って、いたと思います。

でも、別記事(義母の介護、嫁は『法律上は無関係』。距離をとった60代妻の話)を、地でいくような、経験を、まわりで、聞いていたので、最初の、一歩を、間違えないように、しました。

嫁が、最初から、全部、引き受けると、「入院のことは、お嫁さんが、やってくれる」が、当たり前に、なります。

夫が、病院と、やりとりを、して、わたしは、それを、手伝う。

その、順番を、最初に、つくることが、大事だと、思ったのです。

入院に、必要だったもの

とはいえ、実際の、準備は、手分けです。

病院から、言われた、入院に、必要なものを、夫と、義実家で、集めました。

  • 保険証、おくすり手帳、診察券
  • 印鑑(書類の、記入用)
  • 着替え、下着(数日分)
  • タオル、洗面用具
  • 履きなれた、すべりにくい、靴

ここで、困ったのが、「どこに、何があるか、わからない」ことでした。

保険証は、どの引き出し? おくすり手帳は、どこ?

義母しか、知らない家の中を、夫と、ふたり、右往左往しました。

別記事(親が入院した日、わたしの最初の3時間でやったこと)にも、書かれていますが、保険証や、薬の情報の、ありかは、元気なうちに、聞いておくものだと、身にしみました。

親戚への、連絡は、夫から

入院した、ことを、誰に、いつ、知らせるか。

これも、悩みどころでした。

わたしたちは、こう、決めました。

  • 夫の、きょうだいには、その日のうちに、夫から
  • 親戚には、様子が、落ち着いてから、必要な範囲で

連絡は、すべて、夫の口から、してもらいました。

嫁のわたしが、知らせると、受け取る側にも、いろいろな、思いが、わきます。

「なんで、お嫁さんから?」と、なっては、あとが、面倒です。

身内のことは、身内から。

これも、最初に、決めて、よかったことの、ひとつです。

病室で、義母が、言ったこと

入院から、三日目。

わたしが、着替えを、届けに、行くと、義母は、ベッドの上で、小さくなって、いました。

「ごめんなさいねえ、お嫁さんに、こんなこと、させて」

いつもは、しっかりものの、義母の、その姿に、胸が、つまりました。

「何を、言ってるんですか。着替えを、届けるくらい、お安いご用ですよ」

そう、笑って、みせながら、わたしは、思いました。

嫁が、どこまで、やるかの、線引きは、大事。

でも、その線引きは、冷たさとは、違う。

できることを、できる範囲で、気持ちよく。

その、加減を、見つけるのが、嫁の、知恵なのかも、しれません。

退院後を、見すえて、動いた

入院中に、もうひとつ、やって、よかったことが、あります。

退院後の、暮らしの、準備です。

骨折した、88歳が、退院して、すぐ、元の、ひとり暮らしに、戻れるとは、思えません。

わたしたちは、入院中に、病院の、相談員さんに、退院後の、ことを、相談しました。

介護保険の、申請も、入院中に、進められると、教わって、夫が、手続きを、しました。

申請の、流れは、別記事(要介護認定、初めての申請。流れと準備をやさしく)に、書いたとおりです。

入院は、大変な、出来事ですが、これからの、暮らしを、家族で、考え直す、きっかけにも、なるのだと、思います。

さいごに

義母が、入院した日、嫁のわたしが、したことを、まとめると、こうなります。

  • 最初の、窓口は、夫(実の息子)に、なってもらった
  • 持ち物の、準備は、手分けして、手伝った
  • 親戚への、連絡は、夫の口から
  • 入院中に、退院後の、暮らしと、介護の、準備を、始めた

そして、何より、「どこまで、やるか」の、線引きと、「気持ちよく、手伝う」ことの、両立。

義理の親の、入院は、いつか、多くの家に、やってきます。

そのとき、慌てないように、保険証の、ありかや、おくすり手帳のことは、元気なうちに、それとなく、聞いておいてください。

そして、最初の、一歩は、ぜひ、ご主人から。

その、順番が、あとあとの、あなたを、守ってくれます。

義母との、距離感に、悩んでいる方は、別記事(義母との距離感に疲れた50〜60代妻の完全ガイド)も、あわせて、ご覧ください。

なお、ご家庭の事情は、それぞれです。ご自分の家に、合った、かたちを、ご夫婦で、話し合って、見つけてください。

= 関連する夜話 =

姑・嫁

三週間目の朝、義母が言ったこと

認知症の義母を、夫と二人で看取りました。三週間のうちのどこか、たぶん二週目の終わりごろの朝に、義母が一度だけ、はっきりした声で「ごめんなさい」と言ったのです。何が、と私は聞きませんでした。それから半年、私はその一言の宛先を考えています。63歳になった私の、誰にも話していない記録です。

#義母 #嫁姑 #看取り