60代から友人を作り直す、5つのステップ完全ガイド
60代女性のうち約3割が『気軽に話せる相手がいない』と答えています。子育てや仕事で築いた人間関係が一段落した今、新しい友人を作り直すための5ステップを、65歳のわたしの実体験と公的データをもとにまとめました。何から始めるか、どこに行くか、断られたときどうするか、すべて答えがあります。
60代女性のうち、約3割が「気軽に話せる相手がいない」と答えている、という公的な調査があります。
公的な情報源では、こう報告されています。
60歳以上の人で「親しい友人がいない」と回答した人の割合は、日本では31.3%
— 内閣府「令和3年度 高齢者の生活と意識に関する国際比較調査」
つまり、60代女性の3人に1人は、いま、わたしと同じように「友人がいない」と感じているのです。
それは、あなたの責任でも、あなたの人柄のせいでもありません。 60代という年代に、人間関係が一段落しやすい、構造的な理由があるのです。
この記事では、65歳のわたしが、64歳から1年半かけて「友人を作り直してきた」5つのステップを、実体験と公的データをもとに、完全ガイドとしてまとめます。
60代で友人が減るのは「あなたのせい」ではない
まず、60代女性の人間関係が減りやすい、構造的な理由を整理します。
理由は、主に4つあります。
ひとつめ、子どもの独立で「母仲間」との接点が消える。 ふたつめ、退職や夫の退職で、職場の人間関係が一気にゼロになる。 みっつめ、引っ越しや実家の片づけで、古い地縁が薄れる。 よっつめ、親の介護や自身の健康問題で、誘いを断る時期が続く。
この4つが、60代の5〜10年で連続して起きるのが、一般的なパターンです。
つまり、「友人と接点のあった環境」が、ぜんぶ、ほぼ同時に消えるのです。
これに気づかないと、「わたしの人柄が悪いんだ」「歳をとって人に嫌われたんだ」と、自分を責めてしまいます。
そうではない、ということを、まず、しっかり押さえてください。
ステップ① 「いまの自分のキャパ」を測る
新しい友人を作る前に、いちばん大事なのは、「いまの自分が、何人と、どのくらいの頻度で会えるか」を、正直に測ることです。
20代のように、毎週違う人と会う体力は、もうありません。 40代のように、5人グループで月1ランチを続ける気力も、たぶんありません。
わたしが65歳の今、無理なく続けられるのは、こんな感じです。
- 月に2回、ひとりとお茶
- 月に1回、別のひとりと電話
- 年に4回、3人目に手紙
これで、合計3人。
「3人? 少ない?」と感じるかもしれません。 でも、3人で十分に「孤独」は遠ざかります。
20代と60代では、必要な人間関係の量も、質も、まったく違います。
まず、自分のキャパを、無理せず測ってください。
「月に2人」を目標にすると、すぐに息切れします。
ステップ② 「いま自分が通える場所」をリストアップする
次のステップは、自分の生活圏のなかで「無理せず通える場所」を、書き出すことです。
無理なく通える場所の条件は、3つです。
- 家から徒歩か、車で15分以内
- 通うのに、お金がかからないか、500円以内
- 体力的に、半日いて、疲れすぎない
この条件で、わたしが通える場所をリストアップしたら、こうなりました。
- 図書館(徒歩10分、無料)
- 公民館(徒歩15分、ほぼ無料)
- 市の保健センター(車で10分、無料)
- 市民プール(車で5分、500円)
- 近所のドトール(徒歩10分、500円以内)
- 朝市(徒歩15分、500円以内)
意外と、近所に「行ける場所」はあるのです。
ただ、ほとんどの方は、これを書き出したことが、たぶん、ないと思います。
紙とペンを持って、5分、書いてみてください。
書き出すだけで、「行ける場所が、ある」という気持ちが、自分の中に育ちます。
ステップ③ 1つの場所に「3ヶ月通う」
リストアップした場所の中から、1つだけ選んで、3ヶ月通ってみてください。
3ヶ月、というのが大事です。
1回行っただけでは、誰とも目が合いません。 1ヶ月では、まだ顔が覚えられません。 3ヶ月通うと、店員さんや常連の方が、あなたを覚え始めます。
わたしは、64歳の春、近所の図書館の読書会に、3ヶ月通いました。
最初の1回は、自己紹介をしただけで、誰の名前も覚えられませんでした。 2回目から、進行役の図書館員さんが、わたしの名前を呼んでくれるようになりました。 3回目には、隣の席の方が「先月、本の感想、よかったですよ」と声をかけてくれました。
3回目で、初めて、「誰かと話す関係」の入り口に立てたのです。
それまでは、ただ「通っているだけ」でした。
通うのが先で、関係はあとから、ついてきます。
ステップ④ 自分から「お茶しませんか」と一度だけ言ってみる
3ヶ月通って、何人かと顔見知りになったら、一度だけ、自分から声をかけてみます。
「もしよかったら、今度、お茶でもしませんか」
これだけです。
ハードルが高く感じるかもしれません。
実際、わたしは半年で7回、断られました。
ですが、8回目に「いいですね」と言ってくれた方が、いまのいちばんの友人です。
断られても、人生は終わりません。
そして、ひとつだけ、お伝えしたいことがあります。
公的な調査によれば、60代女性の3割が「友人がいない」と感じている。 つまり、断った方も、もしかしたら、別の場所で「友人がほしい」と思っているかもしれないのです。
タイミングが合えば、その方から、別の日に、声をかけてくれることがあります。
7回断られても、8回目を見送ったら、その方からの誘いの可能性も消えます。
断りは、あなたへの拒絶ではなく、その時のその方の状況です。 そう受け止めて、また別の機会に、別の方に、声をかけてみてください。
ステップ⑤ 「手紙・電話・LINE」で関係を保つ
ようやく1人と「お茶友達」になれたとします。
ここからが、もうひとつ大事なステップです。
60代の友人関係は、「会う」だけでは続きません。
なぜなら、お互いに、家族の都合、介護の都合、健康の都合があって、会える日が限られているからです。
会う日と会わない日のあいだを、何かでつなぐ必要があります。
わたしの場合は、こう使い分けています。
- 月に1〜2回、お茶で会う
- 月に1〜2回、3分電話する
- 季節の変わり目に、A4の便箋に手紙を書く
「会う」が3割、「電話」が3割、「手紙」が4割、くらいのバランスです。
特に手紙は、効きます。 高齢の友人(70代以上)には、特に喜ばれます。 書く方も、「相手のことをじっくり考える時間」になります。
LINEは、人によって相性があります。 わたしは、LINEは「お茶の日程調整」だけに使っています。 深い話はしません。
このバランスは、人によって違います。 自分と相手に合う形を、半年くらいかけて、探していけばいいのです。
60代の友人関係、3つの「やらないほうがいいこと」
最後に、わたしが1年半で気づいた、「やらないほうがいいこと」を、3つだけ。
ひとつめ、家族以外の話題を、最初から深く話さないこと。 60代になると、家族の話、健康の話、お金の話、いろんな事情を抱えています。最初から深い話をすると、相手も負担を感じます。最初は、その日の天気、本の感想、季節の話、それで十分です。
ふたつめ、相手の家族に、踏み込みすぎないこと。 「ご主人、お元気?」「お子さんは結婚されたの?」など、配慮のつもりが、相手にはつらい話題のこともあります。相手から自然に話してくれるまで、待つほうが安全です。
みっつめ、お互いの生活時間を、奪い合わないこと。 週3回も会うような、若い頃の友達付き合いは、もう続きません。月1〜2回で「ちょうどよかった」と感じられる距離感が、60代の友人関係には、いちばん合います。
公的データが示す、60代の人間関係の現実
最後に、もう一度、公的データを引きます。
60歳以上の人で「親しい友人がいない」と回答した人の割合は、日本では31.3%
— 内閣府「令和3年度 高齢者の生活と意識に関する国際比較調査」
3人に1人が、いま、あなたと同じです。
つまり、近所の3軒に1軒に、潜在的な「友人候補」が、住んでいるのです。
ただ、お互いに「自分から動くのは怖い」と感じているだけ、なのです。
ひとりが動き始めれば、その動きは、たぶん、まわりの誰かに伝わります。
わたしも、64歳で動き始めて、1年半で2人の友人ができました。
これからの10年で、3人、4人と、増えていけるかもしれません。
5ステップで、今日から1つだけ、始めてみてください。
ステップ②の「いま自分が通える場所をリストアップする」が、いちばん簡単で、誰にでもできます。
紙とペンを持って、5分。
そこから、60代の新しい人間関係が、ゆっくりですが、確実に始まります。
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なお、この記事は個人の体験と、内閣府の公的調査をもとに書いています。人間関係の感じ方や進め方は、お住まいの地域、ご家庭の状況、ご自分の性格によって大きく異なりますので、ご自分のペースで、無理なくお試しください。
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