相続税の試算、わたしが知って楽になった3つの事実
母の終活で、相続税の試算をしたとき、わたしが『知ってよかった』と心から思った3つの事実をご紹介します。基礎控除の意味、配偶者控除の大きさ、小規模宅地の特例。難しいと敬遠していた相続税が、3つの基本を知るだけで、ぐっと身近になります。65歳のわたしの実際の試算ストーリーを、公的な情報と一緒にお伝えします。
母の終活を、手伝うようになって、わたしは、初めて、相続税のことを、真剣に、調べました。
そして、わかったのは、こうでした。
「相続税は、思っていたほど、難しくないし、思っていたほど、たくさん、かからない」
これは、わたしには、本当に、大きな安心でした。
別記事(相続の制度が変わる時代、60代が今から知っておくべき4つの基本、相続税の節税、税理士に相談してわかった60代向けの3つ)に、相続税の制度や、税理士相談の話を、書きました。
今日は、わたしが、相続税を、ちゃんと、調べて、「知って、本当に、楽になった」と、心から、思った、3つの事実を、お伝えします。
これから、相続税について、何も知らない、と不安に思っている方に、いちばん、楽になる、3つの基本を、お伝えします。
重要なお断り:この記事は、わたし個人の体験と、税理士からの助言、公的な情報をもとに書いています。具体的な相続税の計算や、対策は、ケースによって大きく違いますので、必ず税理士、または税務署にご相談ください。
事実① 基礎控除が、想像以上に、大きい
最初に、わたしが、知って、いちばん、楽になったのが、これでした。
「相続税には、基礎控除という、大きな枠が、ある」
公的な情報源では、こう案内されています。
相続税の基礎控除額 = 3,000万円 +(600万円 × 法定相続人の数)
つまり、亡くなった方の財産が、基礎控除以下なら、相続税は、そもそも、かかりません。
たとえば、配偶者+子ども2人の場合: 基礎控除 = 3,000万円 +(600万円 × 3) = 4,800万円
つまり、亡くなった方の財産が、4,800万円以下なら、相続税は、ゼロです。
わたしの母の場合の試算
わたしの場合、相続人は、わたしと弟の2人です。
基礎控除 = 3,000万円 +(600万円 × 2) = 4,200万円
母の総財産は、ざっと計算して、約4,500万円。
つまり、基礎控除を、わずかに、超える状態。 超えた300万円の部分にだけ、相続税が、かかる、ということです。
これだけで、わたしの中の、「相続税、こわい」というイメージが、ぐっと、消えました。
「4,200万円までは、税金ゼロ」って、知ったときの、ホッとした気持ちは、本当に、大きかったです。
事実② 配偶者控除は、ものすごく、大きい
ふたつめに、わたしが、知って、ホッとしたのが、配偶者控除でした。
公的な情報源では、こう案内されています。
配偶者が相続した遺産のうち、1億6,000万円までは、相続税がかからない。または、法定相続分以下なら、いくらでも非課税
ご主人が亡くなって、奥さまが財産を、受け取る場合。 最低、1億6,000万円までは、相続税が、まったく、かかりません。
これは、ものすごく、大きな金額です。
たいていのご家庭の財産は、1億6,000万円より、少ないので、ご主人が亡くなったときに、奥さまが、ぜんぶ、相続しても、相続税は、ゼロ、ということが、多いのです。
わたしと夫の場合の試算
わたしと夫の合計財産は、ざっと、約1,500万円。 これは、1億6,000万円どころか、4,200万円(配偶者+子ども2人の基礎控除)よりも、はるかに、少ない金額です。
つまり、もし、夫が、先に亡くなった場合、わたしが、ぜんぶ、相続しても、相続税は、ゼロ、ということが、わかりました。
これは、わたしには、本当に、安心の事実でした。
「夫が先に亡くなった後の、わたしの相続税が、いくらか」を、ぼんやり、心配していたのですが、調べてみたら、ゼロだった、のです。
事実③ 小規模宅地の特例で、家の評価が、大きく下がる
3つめが、これも、大きな安心の事実でした。
「小規模宅地の特例」という、制度です。
公的な情報源では、こう案内されています。
被相続人の自宅の宅地(330平方メートルまで)について、一定の条件を満たせば、相続税の課税価格を、最大80%減額できる
— 国税庁「No.4124 相続した事業の用や居住の用の宅地等の特例」
つまり、亡くなった方の自宅が、1,000万円の評価額(土地のみ)だったとしても、特例を使うと、評価額が、200万円(20%)に、下がります。
これは、相続税の計算で、ものすごく、大きな効果です。
わたしの母の場合の試算
母の実家(土地と建物)の、評価額は、約1,500万円(土地のみ)。
このうち、土地の部分(約1,200万円)に、小規模宅地の特例を適用すると、評価額が、240万円(20%)に、なります。
つまり、母の財産の見かけが、4,500万円から、約3,540万円に、下がります。
これは、4,200万円(基礎控除)以下になるので、相続税は、ゼロに、なるのです。
ただし、この特例には、条件があります。
「相続する人が、亡くなった方と同居していた」または「亡くなった方の自宅に、これから住み続ける」など、ケースによって、適用条件が、違います。
わたしの場合は、別記事に書いたように、母の借金が、見つかったので、相続放棄を、選んだため、結果的に、この特例は、使いませんでした。
ですが、特例の存在を、知っていることで、相続税の計算の、選択肢が、ぐっと、広がります。
3つの事実を、組み合わせると
3つの事実を、組み合わせると、こうなります。
- 基礎控除(3,000万円+600万円×相続人数)で、まず、たくさんの方が、相続税ゼロ
- 配偶者控除(最低1億6,000万円)で、ご主人が亡くなったとき、奥さまの相続税が、ゼロ
- 小規模宅地の特例(自宅の評価が最大80%減額)で、自宅がある方の、相続税が、ぐっと、減る
これら、3つを、知っているだけで、「相続税、こわい」「払えるかしら」という不安が、ぐっと、消えます。
そして、もしご自分のケースで、本当に、相続税が、かかるとしても、どのくらいかかるかを、ある程度、見積もれるように、なります。
自分で、試算してみる方法
最後に、ご自分のケースで、相続税が、いくらかかるかを、ざっくり、試算する方法を、お伝えします。
ステップ① 亡くなる方(または、ご自分)の財産を、リストアップ
- 現金、預貯金
- 不動産(自宅、別荘、その他)
- 株式、投資信託
- 生命保険(死亡保険金)
- 自動車
- その他(美術品、宝石など)
これらを、ざっくり、合計します。
ステップ② 借金を、差し引く
- 住宅ローンの残額
- 自動車ローンの残額
- 消費者金融からの借入
- 葬儀費用(亡くなった場合)
これらを、ステップ①の合計から、差し引きます。
ステップ③ 生命保険の非課税枠を、引く
別記事に書きました、生命保険の非課税枠(500万円×相続人数)を、引きます。
ステップ④ 基礎控除を、引く
基礎控除(3,000万円+600万円×相続人数)を、引きます。
ステップ⑤ 残った金額に、相続税率を、かける
残った金額が、ゼロ以下なら、相続税は、ゼロ。 プラスなら、その金額に応じた、相続税率を、かけます。
公的な情報源では、相続税の税率表が、案内されています。
これで、ざっくりした、自分のケースの、相続税が、見えてきます。
わたしが、知って、楽になった理由
3つの事実を、知って、わたしが楽になった理由は、こうです。
「相続税は、誰でも、かかるもの」と、思っていたのですが、実は、「相続税は、財産が一定額以上の方だけ、かかるもの」だった、ということが、わかったから、です。
そして、わたしと夫の場合は、相続税が、ゼロになる、ということが、計算で、確かめられました。
これだけで、わたしの中の、「お金の不安」が、ひとつ、消えました。
それは、ささいなことかもしれませんが、65歳の老後の暮らしには、本当に、ありがたい、安心でした。
60代の方への、ひと言
もし、いま、相続税のことが、不安だけど、難しくて、調べられない、と感じている方が、いらっしゃるなら、申し上げたいことが、ひとつあります。
3つの事実だけ、覚えてください。
- 基礎控除(3,000万円+600万円×相続人数)で、まず、計算する
- 配偶者控除(最低1億6,000万円)を、忘れない
- 小規模宅地の特例(自宅の評価が最大80%減額)を、知っておく
この3つだけで、ご自分の相続税が、いくらくらいか、ざっくり、見えてきます。
そして、見えてきた金額を、税理士さんに、無料相談で、確認してみてください。
別記事(相続税の節税、税理士に相談してわかった60代向けの3つ)に、税理士相談のやり方も、書きました。
相続税は、誰でも、調べられる、シンプルな制度です。
3つの事実を、覚えるだけで、ぐっと、身近になります。
なお、繰り返しになりますが、相続税の計算は、ケースによって大きく違います。具体的なご相談は、必ず税理士、または税務署にご相談ください。
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