相続の限定承認、わたしが検討した理由と仕組み
親に借金があるかもしれない。でも財産も残したい。そんな時の選択肢が『限定承認』です。65歳のわたしが、父の相続で限定承認を検討した経験から、単純承認・相続放棄との違い、手続きの流れ、注意点を、公的な情報と一緒にお伝えします。相続の方法で迷う方へ。
65歳のわたしが、父の相続のとき、検討した、相続の方法に、「限定承認」が、あります。
父が、亡くなったとき、父に、借金が、あるかもしれない、という、不安が、ありました。
でも、父が、残してくれた、実家や、預貯金は、できれば、受け継ぎたい。
「借金が、あるかもしれないけど、財産も、残したい」
そんな、迷いの中で、わたしが、知ったのが、限定承認、という、相続の方法でした。
今日は、その、限定承認について、わたしが、検討した経験から、お伝えします。
「親に、借金が、あるかもしれない」「相続の方法で、迷っている」と、感じている方に、ひとつの参考に、なれば、と思います。
重要なお断り:この記事は、わたし個人の体験です。限定承認は、手続きが、複雑で、専門的な判断が、必要です。具体的なことは、必ず、弁護士、司法書士などの、専門家に、ご相談ください。
相続の、3つの方法
最初に、相続の、3つの方法を、整理します。
公的な情報源では、こう案内されています。
相続人は、相続について、単純承認、限定承認、相続放棄の、いずれかを、選択することができる
3つの方法は、こういう違いが、あります。
① 単純承認
- プラスの財産も、マイナスの財産(借金)も、ぜんぶ、引き継ぐ
- いちばん、一般的な、相続の方法
- 何も、手続きしないと、自動的に、これに、なる
② 相続放棄
- プラスも、マイナスも、ぜんぶ、引き継がない
- 借金のほうが、明らかに、多い場合に、選ぶ
- 別記事(相続放棄をした義妹と、姉のわたしの距離感)に書いた、相続放棄
③ 限定承認
- プラスの財産の、範囲内で、だけ、マイナスの財産(借金)を、引き継ぐ
- 「借金が、あるかもしれないけど、財産も、残したい」ときの、選択肢
わたしの父の場合、借金が、あるか、はっきり、しなかったので、限定承認を、検討しました。
限定承認とは、どういうものか
限定承認を、もう少し、詳しく、説明します。
限定承認は、「相続した、プラスの財産の、範囲内で、だけ、借金を、返す」という、方法です。
たとえば、こういうケース。
- 父の、プラスの財産: 2,000万円(実家+預貯金)
- 父の、借金: もしかしたら、ある(金額が、はっきりしない)
限定承認を、すると、こう、なります。
- もし、借金が、1,500万円なら → 2,000万円から、1,500万円、返して、500万円が、手元に残る
- もし、借金が、3,000万円なら → 2,000万円の、範囲で、だけ、返せばよく、残りの、1,000万円は、返さなくて、いい
つまり、「財産より、借金が、多くても、自分の、もともとの、お金で、借金を、返す必要は、ない」。
これが、限定承認の、いちばんの、メリットです。
「借金が、あるか、わからない」「借金が、あっても、財産の範囲で、清算したい」という、ときに、向いています。
限定承認が、向いているケース
限定承認が、向いているのは、こういうケースです。
- 親に、借金が、あるか、はっきり、しない
- プラスの財産も、マイナスの財産も、両方、ありそう
- どうしても、残したい財産(実家など)が、ある
- 借金が、財産を、上回っても、自分の、お金は、使いたくない
逆に、こういう場合は、ほかの方法が、向いています。
- 借金が、明らかに、ない → 単純承認
- 借金が、明らかに、財産より、多い → 相続放棄
限定承認の、手続きの流れ
限定承認の、手続きを、お伝えします。
期限は、3ヶ月以内
限定承認は、「相続の開始を、知った日から、3ヶ月以内」に、手続きを、する必要が、あります。
別記事(相続放棄、3ヶ月のタイムラインを娘とつくる)に書いた、相続放棄と、同じ期限です。
この、3ヶ月の期限は、本当に、大事です。
相続人全員で、申述する
ここが、限定承認の、いちばん、難しいところ。
限定承認は、相続人、全員が、共同で、申述しないと、できません。
ひとりでも、反対する人が、いると、限定承認は、できないのです。
わたしの場合、相続人は、わたしと、弟の、2人。 2人で、話し合って、いっしょに、申述する、必要が、ありました。
家庭裁判所に、申述する
- 亡くなった人の、最後の住所地を、管轄する、家庭裁判所
- 限定承認の、申述書
- 財産目録(プラスもマイナスも、財産を、ぜんぶ、リストにする)
- 戸籍謄本など
申述後の、清算手続き
限定承認は、申述したあとも、大変です。
- 官報に、公告を、出す(債権者に、知らせる)
- 財産を、お金に、換える(換価)
- 債権者に、財産の範囲で、返済する
この、清算手続きが、複雑なので、限定承認は、弁護士さんに、依頼するのが、一般的です。
わたしが、限定承認で、迷った理由
わたしは、最終的に、限定承認を、するか、迷いました。
その理由を、お伝えします。
迷い① 手続きが、複雑
限定承認は、相続放棄や、単純承認に、比べて、手続きが、本当に、複雑です。
財産目録の作成、官報公告、清算手続き。
これらを、自分で、やるのは、難しく、弁護士費用も、かかります。
迷い② 相続人全員の、同意が、必要
わたしと、弟、2人の、同意が、必要でした。
幸い、弟も、賛成して、くれましたが、もし、相続人の中に、ひとりでも、反対する人が、いたら、できませんでした。
迷い③ 税金の、注意点
限定承認には、税金の、注意点も、あります。
限定承認をすると、「みなし譲渡所得課税」という、税金が、かかる場合が、あります。
これは、専門的なので、税理士さんに、相談が、必要でした。
わたしが、最終的に、したこと
わたしは、まず、父の、借金の有無を、徹底的に、調べました。
- 父の、通帳、郵便物を、確認
- 信用情報機関(CIC、JICCなど)に、父の、借入情報を、照会
- 父の、家を、調べて、借金の、督促状などが、ないか、確認
その結果、父には、借金が、ない、ことが、はっきり、しました。
そこで、わたしと弟は、限定承認では、なく、単純承認(普通の相続)を、選びました。
ただし、もし、借金の有無が、最後まで、はっきり、しなかったら、限定承認を、選んで、いたと、思います。
「限定承認、という、選択肢が、ある」と、知っていたことで、安心して、相続を、進められました。
わたしが、深く、思ったこと
父の相続で、限定承認を、検討して、わたしが、深く、思ったことを、お伝えします。
相続は、「単純承認か、相続放棄か」の、2択だけ、では、ありません。
限定承認、という、第3の選択肢も、ある。
そして、どの方法を、選ぶにしても、いちばん、大事なのは、「親の、財産と、借金の状況を、ちゃんと、調べること」。
別記事(親の通帳と印鑑、わたしが預かるまでに決めたこと)にも書いた、親の、お金の状況の、把握。
それが、できていれば、相続の方法も、ちゃんと、選べます。
公的な情報(参考)
相続の方法について、公的な情報源では、こう案内されています。
限定承認や、相続放棄を、する場合は、原則として、自己のために相続の開始があったことを知った時から、3か月以内に、家庭裁判所に、申述する必要がある
限定承認は、手続きが、複雑なので、必ず、専門家に、ご相談ください。
さいごに
「親に、借金が、あるかもしれない。でも、財産も、残したい」
そんな時の、選択肢が、限定承認です。
プラスの財産の、範囲内で、だけ、借金を、引き継ぐ。
ただし、手続きが、複雑で、相続人全員の、同意が、必要で、税金の注意点も、あります。
わたしは、最終的に、父の借金が、ないと、わかったので、単純承認を、選びましたが、「限定承認、という、選択肢が、ある」と、知っていたことで、安心して、相続を、進められました。
相続の方法で、迷ったら、単純承認、相続放棄、限定承認の、3つを、知った上で、必ず、専門家に、相談しながら、ご自分に、合った方法を、選んでください。
なお、繰り返しになりますが、限定承認は、専門的な判断が必要です。具体的なことは、必ず、弁護士、司法書士などの、専門家に、ご相談ください。
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