熟年離婚の財産分与、わたしが知った3つの落とし穴
65歳のわたしが、熟年離婚した友人2人から聞いた話と、自分で調べた知識から、財産分与の、見落としやすい、3つの落とし穴を、まとめました。退職金、年金分割、住宅ローンの扱い。後悔しないために、知っておきたいポイントを、公的な情報と一緒に、お伝えします。
65歳のわたしには、熟年離婚を、選んだ友人が、2人、います。
別記事(熟年離婚した友人の、3年後の家計を聞いた話)に書いた、由美子さん。 そして、別記事(熟年離婚と卒婚、わたしが3人の友人から聞いた話)にも書いた、もうひとりの友人。
ふたりから、熟年離婚の、お金の話を、ゆっくり、聞かせて、もらいました。
そして、わたし自身も、いつか、自分に、何かあったときのために、財産分与について、ちゃんと、調べました。
その中で、見落としやすい、3つの落とし穴が、見えてきました。
退職金、年金分割、住宅ローン。
この3つは、知らないと、本当に、損をする、ポイントです。
今日は、その、財産分与の、3つの落とし穴を、お伝えします。
「熟年離婚を、考えている」「財産分与で、損したくない」と、感じている方に、ひとつの参考に、なれば、と思います。
重要なお断り:この記事は、わたしが、友人から聞いた話と、調べた知識を、まとめたものです。財産分与の取り扱いは、ご家庭ごとに、本当に違います。具体的なご相談は、必ず、弁護士、または、行政書士などの、専門家に、ご相談ください。
財産分与の、基本
最初に、財産分与の、基本を、整理します。
公的な情報源では、こう案内されています。
財産分与とは、離婚した者の一方が、他方に対して、婚姻中に共同で築いた財産の、分与を、請求することができる制度
つまり、結婚している間に、夫婦で、いっしょに、築いた財産を、離婚のときに、分け合う、ということ、です。
基本は、半分ずつ(2分の1ルール)。
専業主婦でも、夫の収入で、築いた財産の、半分を、受け取る権利が、あります。
ですが、この「半分ずつ」の、計算で、見落としやすい、落とし穴が、3つ、あります。
落とし穴① 退職金を、計算に、入れ忘れる
ひとつめの、落とし穴が、退職金です。
退職金も、財産分与の対象
夫が、すでに、受け取った退職金は、もちろん、財産分与の対象。
そして、これから、夫が、受け取る予定の退職金も、結婚期間に対応する分は、財産分与の対象に、なり得ます。
由美子さんは、これを、知っていたので、夫の退職金1,500万円のうち、結婚期間分の、半分を、ちゃんと、請求しました。
見落とすと、どうなるか
もし、退職金を、計算に、入れ忘れると、数百万円〜1,000万円以上、損をすることに、なります。
特に、まだ、夫が、退職前で、退職金を、受け取っていない場合、「まだ、もらっていないから、関係ない」と、思い込んで、見落とすことが、あります。
ポイント
- すでに、受け取った退職金は、財産分与の対象
- これから、受け取る退職金も、結婚期間分は、対象に、なり得る
- 退職金の、見込み額を、ちゃんと、確認する
退職金は、熟年離婚の、財産分与で、いちばん、金額が、大きい部分。 絶対に、見落とさないように、してください。
落とし穴② 年金分割を、しないまま、離婚する
ふたつめの、落とし穴が、年金分割です。
年金分割とは
年金分割は、結婚期間中の、夫の厚生年金の、記録を、離婚のときに、分け合う制度、です。
公的な情報源では、こう案内されています。
離婚等をした場合、婚姻期間中の厚生年金記録(標準報酬月額・標準賞与額)を、当事者間で分割することができる制度がある
これにより、専業主婦だった方も、夫の厚生年金の、一部を、将来、自分の年金として、受け取れます。
見落とすと、どうなるか
由美子さんは、弁護士さんに、教えてもらって、年金分割を、ちゃんと、しました。 それで、由美子さんの月の年金が、月3万円、増えました。
もし、年金分割を、知らずに、離婚していたら、由美子さんの、老後の年金は、ぐっと、少なかった。
「年金分割を、知らなかったら、本当に、危なかった」
由美子さんの、言葉でした。
落とし穴の、いちばん怖いところ: 期限がある
年金分割には、期限が、あります。
原則、離婚した日の、翌日から、2年以内に、手続きをしないと、年金分割が、できなく、なります。
「離婚で、ばたばたしていて、年金分割の手続きを、忘れていた」
これが、いちばん、怖い、落とし穴です。
ポイント
- 年金分割は、必ず、する
- 離婚から、2年以内に、手続きする
- 合意分割(夫婦の合意が必要)と、3号分割(2008年4月以降の専業主婦期間は自動)がある
- ねんきん事務所で、「年金分割のための情報通知書」を、もらって、確認する
落とし穴③ 住宅ローンの、残った家の扱い
みっつめの、落とし穴が、住宅ローンの残った家です。
家は、プラスとは、限らない
夫婦の、いちばん大きな財産が、持ち家、というご家庭が、多い。
ですが、住宅ローンが、まだ、残っている場合、家は、プラスの財産とは、限りません。
- 家の評価額 > 残ったローン → プラスの財産(分与の対象)
- 家の評価額 < 残ったローン → マイナス(オーバーローン)
家の評価額より、ローンが、多い「オーバーローン」の場合、家は、財産分与で、プラスに、なりません。
見落とすと、どうなるか
「家をもらえる」と、思って、離婚したら、ローンが、たくさん残っていて、結局、自分が、ローンを、払い続けることに、なった。
これが、住宅ローンの、いちばん怖い、落とし穴です。
特に、夫名義のローンの家に、妻が、住み続ける場合、ローンの支払いや、名義の問題で、後で、大きなトラブルに、なることが、あります。
ポイント
- 家の、いまの評価額を、ちゃんと、調べる(不動産会社の査定)
- 住宅ローンの、残高を、確認する
- 評価額 - ローン残高 が、プラスか、マイナスか
- 家に、住み続けるなら、ローンの名義、支払いを、どうするか、ちゃんと、決める
住宅ローンの残った家は、専門家(弁護士、不動産会社)に、必ず、相談して、慎重に、扱ってください。
財産分与で、損しないための、3つの準備
3つの落とし穴を、避けるための、準備を、お伝えします。
準備① 夫婦の財産を、ぜんぶ、リストにする
- 預貯金(夫名義、妻名義、両方)
- 退職金(受け取り済み、これから受け取る分)
- 不動産(評価額、ローン残高)
- 株式、投資信託、保険
- 自動車
- その他の、価値のあるもの
ぜんぶ、書き出して、リストにします。
これがないと、財産分与の、話し合いが、始まりません。
準備② 年金分割の、情報通知書を、もらう
ねんきん事務所で、「年金分割のための情報通知書」を、もらいます。
これで、年金分割で、自分が、どれくらい、受け取れるかが、わかります。
準備③ 弁護士に、相談する
熟年離婚の、財産分与は、本当に、複雑です。
退職金、年金分割、住宅ローン。
これらを、ぜんぶ、自分だけで、判断するのは、難しい。
由美子さんも、弁護士さんに、相談したから、年金分割も、退職金も、ちゃんと、受け取れました。
「弁護士費用は、かかったけど、それ以上に、ちゃんと、財産分与を、受け取れた」
由美子さんの、言葉でした。
法テラス(日本司法支援センター)では、収入によって、無料の法律相談も、受けられます。
公的な情報(参考)
財産分与や、年金分割の相談について、公的な情報源では、こう案内されています。
財産分与や、慰謝料などの、離婚に関する法律問題は、弁護士などの専門家に、相談することができる。経済的に余裕がない場合、法テラスの、無料法律相談などを、利用できる場合がある
ご自分のケースは、必ず、専門家に、ご相談ください。
さいごに
熟年離婚の、財産分与には、3つの、見落としやすい、落とし穴が、あります。
- 退職金を、計算に、入れ忘れる
- 年金分割を、しないまま、離婚する(2年の期限に注意)
- 住宅ローンの、残った家の、扱いを、間違える
この3つを、知っているのと、知らないのとでは、受け取れる金額が、数百万円〜1,000万円以上、変わることも、あります。
熟年離婚を、考えている方は、必ず、この3つの落とし穴を、頭に入れて、専門家に、相談しながら、慎重に、進めてください。
「離れること」を、急ぐあまり、お金の話を、おろそかにすると、離婚後の、暮らしが、本当に、苦しく、なります。
ご自分の、これからの暮らしを、守るために、財産分与は、ちゃんと、知識を、持って、臨んでください。
なお、繰り返しになりますが、財産分与の取り扱いは、ご家庭ごとに違います。具体的なご相談は、必ず、弁護士などの、専門家に、ご相談ください。
この話を分かち合う