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コラム

= COLUMN =

60代のひとり時間、わたしの『土曜の昼』の過ごし方

ヨバナシ編集部 読了 約7分

65歳のわたしの、土曜の昼の3時間。夫がゴルフに出かけている、ひとりの貴重な時間を、3年かけて、いまの形に整えました。家のなかでの、ささやかな、ひとり時間の作り方を、お伝えします。お金もかからず、特別な準備もいらない、60代女性のひとり時間の作法です。

65歳のわたしの、土曜日の昼。

夫が、月3回、ゴルフに出かけます。 朝7時に出て、帰ってくるのは、午後3時頃。

その間の、午前10時から午後1時までの3時間が、わたしの「土曜の昼」、です。

家のなかで、わたし、ひとり。

3年前は、この時間を、テレビを見て、ぼんやり過ごしていました。 ですが、3年かけて、この3時間を、わたしの「いちばん大切なひとり時間」に、整えました。

お金は、ほとんど、かかりません。 特別な準備も、いりません。

家のなかで、過ごす、ささやかな、ひとり時間。

今日は、その作法を、お伝えします。

なぜ「土曜の昼」が、大事になったか

夫が、定年退職してから、わたしの家のなかには、夫が、いつも、いるように、なりました。

別記事(熟年離婚を真剣に考えて、3年かけてやめた話定年後夫婦、年2回の『一週間別居』という新しいかたち)に書いた、わたしの息苦しさ。

夫と、リビングで、テレビを、いっしょに見ている時間。 夫と、台所で、ご飯を、いっしょに食べる時間。 夫と、寝室で、ふたりで、過ごす夜の時間。

ぜんぶ、当たり前のこと。 ですが、24時間、365日、これが、続くのが、わたしには、しんどかったのです。

そんなとき、夫が、ゴルフを、再開しました。

夫が、ゴルフに出かける、月3回の土曜日。

最初の頃、わたしは、「夫がいない時間」を、ぼんやり、過ごしていました。 テレビを見て、何もしないで、ぼんやり、夫の帰りを、待っていたのです。

ところが、ある日、ふと、こう、気づきました。

「この時間、わたしが、いちばん自由に、できる時間じゃないか」

その日から、わたしの「土曜の昼」の、過ごし方が、少しずつ、変わっていきました。

いまの、わたしの「土曜の昼」の3時間

3年かけて、整えた、わたしの「土曜の昼」の、3時間の使い方は、こうです。

10時〜10時30分(30分): 朝のお茶と、本

夫を、見送ったあと、わたしは、お湯を、丁寧に、沸かします。

普段、平日は、てきぱきと、お茶を、いれます。 ですが、土曜の昼は、ゆっくり、です。

お湯が、沸いた音を、ちゃんと、聞きます。 急須に、お茶の葉を、ふたつまみ。 お湯を、ゆっくり、注いで、1分半、蒸らします。 湯のみに、ゆっくり、注ぎます。

そして、リビングの、お気に入りの、ソファに座って、本を、ゆっくり、読みます。

最近、読んでいる本は、随筆集、または、エッセイ。 小説より、ゆっくり、お茶を飲みながら、読めるからです。

30分、本だけ、読みます。 スマホは、見ません。 テレビも、つけません。

10時30分〜11時30分(1時間): 家事

11時から、12時までの1時間、わたしは、家事を、します。

ただし、平日の家事とは、ぜんぜん、違います。

平日の家事は、「やるべきことを、こなす」家事です。 土曜の昼の家事は、「楽しみながら、丁寧にやる」家事、です。

たとえば、こんなことを、します。

  • 食器棚の整理(普段、雑に並べている食器を、きちんと整える)
  • 玄関の靴磨き(夫の靴も、わたしの靴も、ぜんぶ)
  • 寝室のシーツの取り替え(これは、わたしのお気に入りの作業)
  • リビングの観葉植物の、葉の手入れ
  • 本棚の、本の並べ替え(季節に応じて、読みたい本を、手前に)

毎週、ひとつ、選んで、ゆっくり、1時間かけて、やります。

「やらなきゃいけない」家事ではなく、「やりたい」家事。

これが、わたしには、ひとり時間の、いちばんの、楽しみに、なっています。

11時30分〜12時30分(1時間): お昼ご飯

土曜の昼ごはんは、ふたりで食べる平日と、まったく違う、メニューです。

夫の好みを、考えなくて、いい。 量を、たくさん、作らなくていい。

わたしが、ひとりで、食べたいものを、丁寧に、作って、ゆっくり、いただきます。

たとえば、こんなメニューが、多いです。

  • お野菜たっぷりの、お味噌汁(夫は、お味噌汁の量が多いと、文句を言う)
  • ひじきの煮物と、白ごはん
  • 鮭の塩焼き、または、お刺身少々(夫は、生魚が、苦手)
  • 季節のおひたし(ほうれん草、菜の花、春菊など)
  • 漬物を、少し

質素な、和食です。

ですが、ひとりで、ゆっくり、食べると、お米が、お味噌汁が、本当に、おいしく、感じます。

平日、夫と食べる食事は、おしゃべりしながら、急いで、食べる、ことが、多い。

土曜の昼は、無言で、噛み締めて、味わいながら、食べます。

食後の、温かいお茶も、ゆっくり、1杯。

これで、合計60分くらい。

12時30分〜13時(30分): お昼寝

最後の30分は、お昼寝です。

リビングの、ソファに、横になって、薄い毛布を、かけて、ぼんやり、目を閉じます。

寝ることもあれば、寝ないこともあります。

寝ないときは、ぼんやり、目を閉じて、ぼんやり、いろんなことを、考えます。

母のこと、息子の家族のこと、夫のこと、来週の予定のこと、本のこと、お庭の花のこと。

なんとなく、頭の中を、流す時間。

これが、わたしの、いちばん、心地よい、ひとり時間です。

13時には、夫が、ゴルフ場から、戻ってくる時間まで、まだ2時間、あります。

ですが、わたしのひとり時間は、ここで、終わり。

13時から、夫が帰ってくる、3時までの2時間は、家のなかを、ふつうの状態に戻して、夫のお茶の準備をする時間に、します。

3時間の中で、絶対にやらないこと

「土曜の昼」の3時間で、わたしが、絶対にやらないこと、を、3つ、お伝えします。

ひとつめ: テレビを、見ない

平日、テレビは、よく見ます。 ですが、土曜の昼の3時間は、絶対に、テレビを、つけません。

テレビの音が、入ると、ひとり時間の、静けさが、消えます。

ふたつめ: スマホを、ほとんど見ない

スマホは、緊急の連絡用に、近くに置いておくだけ。 LINEや、SNSや、ニュースは、見ません。

外の情報を、入れない時間。 それが、ひとり時間の、いちばんの、贅沢です。

みっつめ: 重い家事を、しない

土曜の昼に、お風呂掃除や、大掃除など、重い家事は、しません。

重い家事は、夫がいる時間に、夫にも、半分やってもらいながら、します。

土曜の昼の家事は、軽く、楽しめる家事だけ。

これが、わたしの、ひとり時間の、コツです。

3年で、わたしに、起きた変化

3年、土曜の昼の、ひとり時間を、整えてきて、わたしに、起きた変化を、お伝えします。

変化① 平日が、楽になった

ひとり時間を、月3回、確実に、持つことで、平日の「夫と過ごす24時間」が、楽に、感じられるように、なりました。

「あと、何日で、土曜が来る」と、楽しみに、待つこと、ができます。

これだけで、わたしの平日の気持ちが、ぐっと、軽くなりました。

変化② 夫との関係も、よくなった

不思議なことですが、ひとり時間を、ちゃんと持つようになって、夫との関係も、よくなりました。

理由は、こうです。

ひとり時間で、わたしの心が、整います。 心が、整うと、夫に、優しく、接する余裕が、生まれます。

ひとり時間を、持っていなかった頃のわたしは、夫の、ささいな言葉に、イライラしていました。 いまは、夫の言葉が、ぼんやり、流せます。

これは、わたしには、本当に、ありがたい、変化でした。

変化③ わたし自身が、自分のことを、もう一度、好きに、なれた

3年前、わたしは、自分のことを、「夫の妻」「母」「娘」としてだけ、見ていました。

ですが、ひとり時間で、本を読み、ゆっくりご飯を食べ、ぼんやり、考えていると、自分自身のことが、ぼんやり、見えてきます。

「わたしは、こういう本が、好きなんだ」 「わたしは、こういう食べ物を、ゆっくり食べたいんだ」 「わたしは、こういう時間が、好きなんだ」

自分の「好き」が、ぼんやり、見えてきます。

そして、自分の「好き」がわかると、自分自身のことを、もう一度、好きに、なれます。

「わたしは、こういう人間で、この時間を、こう過ごすのが、好き」

それが、わかると、自分の人生を、もう一度、自分のものとして、感じられます。

「ひとり時間」を、作りたい方へ

もし、いま、定年退職したご主人と、24時間、過ごす生活で、息苦しさを、感じている方が、いらっしゃるなら、申し上げたいことが、ひとつあります。

ご主人が、出かける時間を、見つけてください。

ご主人の趣味の時間(ゴルフ、釣り、囲碁、地域の集まり、など)が、あれば、その3時間を、あなたのひとり時間に、しましょう。

特別な、ことを、しなくて、いいのです。

  • お茶を、ゆっくり、いれる
  • 本を、30分、読む
  • 楽しめる家事を、1時間
  • ひとりのお昼ご飯を、ゆっくり
  • 30分の、お昼寝

これだけで、ぐっと、あなたの心が、軽くなります。

3時間が、無理なら、1時間からでも、いいです。

「ご主人が、いない時間」を、ぼんやり過ごすのではなく、自分のために、丁寧に使う。

これが、60代の暮らしを、ぐっと、温かくしてくれます。

さいごに

土曜の昼の、3時間。

たった、月3回。

ですが、これがあるから、わたしは、夫との35年の生活を、いまも、笑顔で、続けられています。

ひとり時間は、夫から、離れる時間ではなく、自分に、戻る時間。

自分に、戻れるから、夫のところに、温かい気持ちで、戻れる。

そう、3年で、わたしは、気づきました。

ご主人が、出かける土曜日。

ぜひ、ご自分のための、3時間を、作ってみてください。

なお、ひとり時間の作り方は、ご家庭ごとに違います。ご自分のペースで、無理なく、見つけてみてください。

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