熟年離婚を回避できた、夫婦カウンセリング3回の記録
60歳のとき、本気で熟年離婚を考えた65歳のわたしが、3年前、夫と一緒に夫婦カウンセリングを3回だけ受けて、関係を整え直しました。カウンセリングの選び方、費用、3回でどう進んだか、そして3年後の今、なぜ離婚しないで済んだかを、正直にお伝えします。
別記事(熟年離婚を真剣に考えて、3年かけてやめた話、熟年離婚をしない選択肢、わたしが知った3つのかたち)に書いた、わたしの3年。
60歳で熟年離婚を考えて、3年かけて、最終的に「離婚しない」を選んだ、わたしのお話。
実は、その3年の中で、「夫婦カウンセリングを、夫と一緒に、3回だけ受けた」という、大きな転機が、ありました。
夫婦カウンセリングを、わたしは、ずっと「もっと深刻な問題のある夫婦が、受けるもの」と、思っていました。 わたしと夫は、暴力もなく、浮気もなく、ただ、「なんとなく、しんどい」だけ。
そんなわたしたちが、夫婦カウンセリングを、3回だけ受けて、本当に、関係が、整い直しました。
この記事では、3回のカウンセリングで、何があったかを、具体的に、お伝えします。
「離婚するほどではないけれど、夫婦関係に、もやもやしている」方に、ひとつの選択肢として、お読みいただければと思います。
重要なお断り:この記事は、わたし個人の体験です。夫婦カウンセリングのやり方、効果、費用は、カウンセラーや、ご家庭の状況で大きく違います。具体的にご検討の場合は、信頼できるカウンセラーにご相談ください。
夫婦カウンセリングを、受けようと思ったきっかけ
別記事に書いたように、わたしは、60歳で、本気で熟年離婚を考えました。
そこから、夫に「離婚を考えていた」と打ち明けて、夫が1時間、わたしの話を聞いてくれて、ふたりで、3つの「実験」を、決めました。
ですが、3ヶ月、その「実験」を、自分たちだけで、進めたのですが、ある問題に、ぶつかりました。
それは、こうでした。
「ふたりで話し合うと、すぐ、感情的になって、本題から、ずれていく」
特に、わたしが、自分の不満を伝えると、夫は、防御的になって、わたしのほうが、悪く感じてくる。 夫が、自分の不満を伝えると、わたしは、責められたように感じて、ふくれる。
これでは、3つの「実験」が、進まない。
夫が、ふと、こう、提案してくれました。
「俺、思ったんだけどさ、誰か、第三者に、間に入ってもらわないか」
これが、夫婦カウンセリングを、受けるきっかけでした。
夫婦カウンセラーを、選んだ方法
夫婦カウンセラーは、いろんな方が、いらっしゃいます。
わたしと夫が、選んだのは、こんな方でした。
- 60代の女性カウンセラー(自分も結婚歴のある方)
- 心理士の資格(国家資格の公認心理師)を、お持ちの方
- 60代以降の夫婦の相談実績が、10年以上ある方
- 初回相談が、有料(1時間8,000円)で、特定の宗教や、団体と、関係がない方
特に最後の「特定の宗教や、団体と、関係がない」は、慎重に、確認しました。
カウンセリングを、装って、別のものを、勧めてくる団体も、あると聞いていたから、です。
ネットで、3人のカウンセラーを、候補にあげて、それぞれの方の、ホームページや、ブログを、よく読んで、最終的に、ひとりに、絞りました。
費用は、初回が、ふたり同伴で1時間8,000円。 2回目と3回目も、同じ料金。
3回で、合計24,000円。
これは、わたしと夫の、年金生活の家計でも、ぎりぎり、出せる金額でした。
1回目のカウンセリング: お互いの「現状」を、整理
1回目のカウンセリングは、自宅から、車で30分のところにある、カウンセラーさんの、オフィスでした。
カウンセラーさんは、60代の、優しい雰囲気の、女性の方。
最初の30分、カウンセラーさんが、わたしと夫に、それぞれ、こう、聞いてくれました。
「ご夫婦の、今のお気持ちと、これまでの経緯を、教えていただけますか」
わたしから、話しました。
- 35年の結婚生活
- 子どもが独立して、夫の定年退職を迎えたあとの息苦しさ
- 60歳のとき、本気で熟年離婚を考えた
- 夫に話して、3つの「実験」を始めたが、ふたりで進めると感情的になる
夫の番。
- 35年連れ添ってきた妻のしんどさを、退職するまで、ぜんぜん知らなかった
- 退職後、家にいる時間が増えて、妻と過ごしたかったが、妻の負担が見えていなかった
- 妻から「離婚を考えていた」と聞いたとき、本当にショックだった
- これから、夫婦関係を整えたいが、自分のやり方が、わからない
カウンセラーさんは、2人の話を、しっかり、聞いてくれました。
そして、こう言ってくれました。
「お二人とも、根本的に、同じ方向を、見ていらっしゃいますね」
「お二人とも、夫婦関係を、これからも、続けたい、と思っていらっしゃる。ただ、お互いに、何を、どう伝えればいいかが、わからない、ということですね」
カウンセラーさんの、客観的なまとめが、わたしと夫の、混乱した気持ちを、ぐっと、整理してくれました。
その日は、宿題が出ました。
「次回までに、お互いに、相手に、いちばん感謝していることを、3つ、書いてきてください」
これが、1回目の、終わりでした。
2回目のカウンセリング: お互いの「感謝」を、伝え合う
2週間後、2回目のカウンセリング。
わたしと夫は、それぞれ、A4の紙に、相手への「感謝3つ」を、書いてきました。
カウンセラーさんが、こう、提案してくれました。
「お互いに、自分の書いた感謝を、相手に、声に出して、伝えてください」
最初は、わたしから。
「あなたに、感謝していること、3つ。
- 35年、毎月、お給料を、ちゃんと、家に入れてくれたこと。
- わたしが、母の介護で疲れた時期、何も言わずに、家事を手伝ってくれたこと。
- わたしが、熟年離婚を考えていたと打ち明けたとき、1時間、ちゃんと、わたしの話を、聞いてくれたこと。」
声に出すと、自然と、涙が、出ました。
夫の番。
「お前に、感謝していること、3つ。
- 35年、家を、ちゃんと、整えてくれたこと。
- 息子が、いま、ちゃんと、自分の家族を、持って、暮らしているのは、お前が、ちゃんと育ててくれたから。
- お前が、いままで、わたしのことで、たくさん、我慢してきてくれたこと。それを、もっと、早く、知ればよかった、と心から、思っている」
夫の声が、ふと、震えました。
カウンセラーさんは、わたしと夫の様子を、静かに、見守ってくれていました。
そして、こう、言ってくれました。
「お二人は、お互いに、深いところで、信頼し合っていらっしゃるのが、わかります」
「『感謝』を、声に出して、伝え合うだけで、こんなに、空気が、変わります」
その日は、もうひとつ、宿題が、出ました。
「次回までに、お互いに、相手にお願いしたいこと(具体的な行動)を、3つ、書いてきてください」
これが、2回目の、終わりでした。
3回目のカウンセリング: お互いの「お願い」を、整理
3週間後、3回目のカウンセリング。
わたしと夫は、それぞれ、A4の紙に、相手への「お願い3つ」を、書いてきました。
わたしから。
「あなたに、お願いしたいこと、3つ。
- ゴミ出しを、毎週、忘れずに、やってほしい。
- 月に1回、夕食を、あなたが、作ってほしい(簡単な料理でいい)。
- 月に1回、ふたりで、温泉に、日帰りで、出かけてほしい」
夫の番。
「お前に、お願いしたいこと、3つ。
- 月に1回でいいから、わたしと、いっしょに、本屋さんに行ってほしい。
- 食事中、テレビを、もう少し、消してほしい。
- 月に1回、わたしの母(義母)のお墓参りに、いっしょに行ってほしい」
カウンセラーさんは、こう、提案してくれました。
「お二人のお願いを、ひとつずつ、約束しましょう。書面に、しておくと、確実です」
A4の紙に、ふたりで、6つの約束を、書き出して、お互いに、サイン。
そして、こう、言ってくれました。
「この6つの約束を、3ヶ月、続けてみてください。3ヶ月後に、もう一度、お会いしたいなら、また、ご連絡ください」
これが、3回目の、終わりでした。
カウンセリング後、わたしと夫の3年
3回のカウンセリングのあと、わたしと夫は、6つの約束を、本当に、実行に、移しました。
- 夫のゴミ出し: 3年、忘れずに、続いている
- 夫の月1回の夕食: 3年、続いている(カレーと焼きそばと豚汁の、3パターン)
- 月1回の温泉日帰り: 3年、続いている
- 月1回の本屋さん: 3年、続いている
- 食事中のテレビ消音: 3年、続いている
- 月1回の義母のお墓参り: 義母が亡くなった年に、わたしも、いっしょに、行くように、なった
カウンセリング後、わたしと夫は、夫婦カウンセリングを、もう一度、受けることは、ありませんでした。
3回で、必要な、整え直しは、できた、ということでした。
3年後、なぜ離婚しなかったか
3年経って、わたしは、もう、離婚を、考えていません。
なぜか。
それは、3回のカウンセリングで、わたしと夫の「共通の言葉」が、できたからだ、と思います。
カウンセラーさんが、客観的に、わたしたちの状況を、まとめてくれた。 「感謝」を、声に出して、伝え合った。 「お願い」を、6つ、明確に、整理した。
これらが、わたしと夫の、新しい「夫婦の言葉」に、なりました。
35年連れ添ったわたしたちが、新しい言葉で、もう一度、結婚生活を、やり直せた、感覚です。
これが、3回のカウンセリングで、できたのです。
公的な情報(参考)
夫婦関係の改善や、カウンセリングについて、公的な情報源では、こう案内されています。
心理的な相談支援を受ける際は、公的な機関や、信頼できる資格(公認心理師、臨床心理士など)を持つカウンセラーをお選びください
夫婦カウンセラーを、選ぶ際は、必ず、資格や、相談実績を、ご確認ください。
夫婦カウンセリングを、検討する方へ
もし、いま、熟年離婚を考えている、けれど、その前に、何か、整え直したい、と感じている方が、いらっしゃるなら、申し上げたいことが、3つあります。
ひとつめ: 3回で、十分かもしれない
最初から、「半年、毎月、通う」と、構えないでください。 3回で、終わるケースも、たくさんあります。
わたしと夫の場合も、3回で、ぐっと、整い直しました。
ふたつめ: カウンセラー選びは、慎重に
特定の宗教や、団体と、関係がない方を、選んでください。 公認心理師、臨床心理士などの、資格を、お持ちの方を、選んでください。 60代以降の夫婦の相談実績が、10年以上ある方を、選んでください。
これを、確認しないと、思っていた方向と、違う方向に、誘導される可能性が、あります。
みっつめ: 夫(または妻)に、提案してみる
「カウンセリングを、ふたりで、受けてみない?」と、提案するのに、勇気が要ります。
ですが、わたしの夫は、わたしから、提案する前に、ご本人から、「誰か、第三者に、間に入ってもらわないか」と、提案してくれました。
ご主人(または、奥さま)も、心の奥で、「ふたりだけでは、整わない」と、感じているかもしれません。
提案してみると、意外と、受け入れてくれることが、あります。
さいごに
夫婦カウンセリングは、暴力や、浮気など、深刻な問題があるご夫婦だけのもの、ではありませんでした。
「なんとなく、しんどい」「ふたりで話すと、感情的になる」、こういう段階の夫婦にこそ、有効でした。
そして、3回、24,000円で、ふたりの関係を、整え直すことが、できる。
これは、熟年離婚を、選ぶ前に、考える価値のある、ひとつの選択肢、です。
3年前、わたしと夫は、3回のカウンセリングで、ぐっと、関係を、整え直しました。
それから3年、わたしと夫は、いまも、6つの約束を、続けています。
熟年離婚を、考えている方の、ひとつの参考に、なれば、と願って、書きました。
なお、繰り返しになりますが、夫婦カウンセリングは、ご家庭やカウンセラーで効果が違います。信頼できるカウンセラーにご相談のうえ、ご検討ください。
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