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コラム

= COLUMN =

夫を亡くした友人に、かける言葉が見つからなかった

ヨバナシ編集部 読了 約4分

40年来の友人が、ご主人を亡くしました。お葬式で、わたしは気の利いた言葉をひとつもかけられませんでした。それがずっと心残りだったのに、一年後、友人が教えてくれた意外なこと。65歳のわたしが、悲しみのそばにいる方法について学んだ話を、ゆっくりお伝えします。

40年来の、友人の、久美子さんが、ご主人を、亡くしました。

急な、病気でした。

知らせを、聞いたとき、わたしは、頭が、真っ白に、なりました。

何と、言えばいいのか。

どんな言葉なら、久美子さんの、支えに、なるのか。

考えても、考えても、言葉が、見つからないまま、わたしは、お葬式に、向かいました。

今日は、その、夫を亡くした友人に、かける言葉が、見つからなかった、わたしの話を、お伝えします。

なお、これは、わたし個人の、体験です。悲しみとの、向き合い方は、人それぞれ、違います。あくまで、ひとつの話として、お読みください。

お葬式で、何も、言えなかった

お葬式の日。

喪服の、久美子さんは、気丈に、ふるまって、いました。

参列の、あいさつの、順番が、来て、わたしは、久美子さんの前に、立ちました。

「このたびは……」

そのあとの、言葉が、出てきませんでした。

「元気を出して」は、違う気がする。 「気を落とさないで」も、軽すぎる気がする。 「さびしくなるわね」は、傷を、深くする気がする。

結局、わたしは、久美子さんの手を、両手で、握って、うなずくことしか、できませんでした。

帰り道、自分の、不甲斐なさに、涙が、出ました。

40年も、友達なのに、いちばん、大事なときに、何も、言えなかった。

それでも、そばに、いることにした

言葉が、見つからないまま、それでも、わたしは、久美子さんの、そばに、いることに、しました。

四十九日が、すんだ頃、そっと、連絡を、して、お茶に、誘いました。

会っても、気の利いたことは、言えません。

ただ、久美子さんの、話を、聞きました。

ご主人の、思い出話。 ひとりに、なった家の、静けさのこと。 夜、ふっと、涙が出ること。

わたしは、ただ、「うん、うん」と、聞くだけでした。

別記事(友人が病気になった、わたしができた3つのこと)のときにも、感じたことですが、わたしに、できるのは、聞くことだけ、でした。

月に一度の、お茶を続けた

それから、わたしは、月に一度、久美子さんを、お茶に、誘い続けました。

話すことが、ない月も、ありました。

ふたりで、黙って、お茶を、飲むだけの日も、ありました。

それでも、誘い続けました。

別記事(友人と始めた、月1回の手紙のやりとり)と、同じように、細くても、続けることを、大事に、しました。

「言葉が、見つからないなら、せめて、そばに、いよう」

それだけを、考えて、いました。

一年後、久美子さんが、言ったこと

ご主人の、一周忌が、すんだ頃。

お茶を、飲みながら、久美子さんが、ふいに、こう、言いました。

「あなたには、本当に、助けられたのよ」

わたしは、おどろいて、言いました。

「わたし、何も、できなかったわ。お葬式でも、気の利いた言葉、ひとつも、言えなくて。ずっと、それが、心残りだったの」

すると、久美子さんは、首を、振りました。

「あのね、あの頃、いろんな人に、いろんな言葉を、かけられたの。『元気出して』とか、『がんばって』とか。でもね、正直、どの言葉も、心に、入ってこなかった」

「そんな中で、あなたは、何も、言わずに、手を、握ってくれた。そして、毎月、お茶に、誘い続けてくれた。それが、いちばん、うれしかったのよ」

わたしは、涙が、こぼれました。

言葉が、見つからなかったことは、失敗では、なかったのです。

悲しみのそばに、いる方法

久美子さんに、教わったことを、まとめると、こうなります。

悲しみの、深い人に、必要なのは、立派な言葉では、ない。

  • 気の利いたことを、言おうと、しなくていい
  • ただ、そばに、いること
  • 忘れずに、誘い続けること
  • 話したいときに、聞くこと

言葉は、見つからなくて、いい。

見つからないまま、そばに、いることが、いちばんの、支えに、なるのだと、知りました。

別記事(友人を亡くした年、わたしが学んだこと)でも、感じたことですが、人の、悲しみに、寄り添うことに、正解の、言葉は、ないのだと、思います。

さいごに

夫を亡くした、友人に、かける言葉が、見つからなかった、わたし。

お葬式でも、何も、言えず、ただ、手を、握ることしか、できませんでした。

それでも、月に一度の、お茶を、続けて、一年後、友人は、「それが、いちばん、うれしかった」と、言ってくれました。

大切な人を、亡くした、友人を、前に、言葉が、見つからずに、いる方が、いたら。

どうか、ご自分を、責めないで、ください。

言葉は、見つからなくて、いいのです。

ただ、そばに、いて、忘れずに、誘い続ける。

それが、何よりの、支えに、なります。

友人との、関わり方に、悩んでいる方は、別記事(50〜60代女性の友人関係 完全ガイド)も、あわせて、ご覧ください。

なお、悲しみとの、向き合い方は、人それぞれです。相手の、ペースを、大切に、無理のない、寄り添い方を、見つけてみてください。

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友人関係

友人が病気になった、わたしができた3つのこと

65歳のわたしの、大切な友人が、大きな病気で、入院しました。何もできない自分に、もどかしさを、感じながら、わたしが、友人のために、できた、3つの小さなこと。励ましの言葉ではなく、そっと、寄り添うこと。同じく、友人の病気に、向き合う方へ、わたしの体験を、お伝えします。

#60代 #友人 #病気