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夫を亡くした友人に、かける言葉が見つからなかった
40年来の友人が、ご主人を亡くしました。お葬式で、わたしは気の利いた言葉をひとつもかけられませんでした。それがずっと心残りだったのに、一年後、友人が教えてくれた意外なこと。65歳のわたしが、悲しみのそばにいる方法について学んだ話を、ゆっくりお伝えします。
40年来の、友人の、久美子さんが、ご主人を、亡くしました。
急な、病気でした。
知らせを、聞いたとき、わたしは、頭が、真っ白に、なりました。
何と、言えばいいのか。
どんな言葉なら、久美子さんの、支えに、なるのか。
考えても、考えても、言葉が、見つからないまま、わたしは、お葬式に、向かいました。
今日は、その、夫を亡くした友人に、かける言葉が、見つからなかった、わたしの話を、お伝えします。
なお、これは、わたし個人の、体験です。悲しみとの、向き合い方は、人それぞれ、違います。あくまで、ひとつの話として、お読みください。
お葬式で、何も、言えなかった
お葬式の日。
喪服の、久美子さんは、気丈に、ふるまって、いました。
参列の、あいさつの、順番が、来て、わたしは、久美子さんの前に、立ちました。
「このたびは……」
そのあとの、言葉が、出てきませんでした。
「元気を出して」は、違う気がする。 「気を落とさないで」も、軽すぎる気がする。 「さびしくなるわね」は、傷を、深くする気がする。
結局、わたしは、久美子さんの手を、両手で、握って、うなずくことしか、できませんでした。
帰り道、自分の、不甲斐なさに、涙が、出ました。
40年も、友達なのに、いちばん、大事なときに、何も、言えなかった。
それでも、そばに、いることにした
言葉が、見つからないまま、それでも、わたしは、久美子さんの、そばに、いることに、しました。
四十九日が、すんだ頃、そっと、連絡を、して、お茶に、誘いました。
会っても、気の利いたことは、言えません。
ただ、久美子さんの、話を、聞きました。
ご主人の、思い出話。 ひとりに、なった家の、静けさのこと。 夜、ふっと、涙が出ること。
わたしは、ただ、「うん、うん」と、聞くだけでした。
別記事(友人が病気になった、わたしができた3つのこと)のときにも、感じたことですが、わたしに、できるのは、聞くことだけ、でした。
月に一度の、お茶を続けた
それから、わたしは、月に一度、久美子さんを、お茶に、誘い続けました。
話すことが、ない月も、ありました。
ふたりで、黙って、お茶を、飲むだけの日も、ありました。
それでも、誘い続けました。
別記事(友人と始めた、月1回の手紙のやりとり)と、同じように、細くても、続けることを、大事に、しました。
「言葉が、見つからないなら、せめて、そばに、いよう」
それだけを、考えて、いました。
一年後、久美子さんが、言ったこと
ご主人の、一周忌が、すんだ頃。
お茶を、飲みながら、久美子さんが、ふいに、こう、言いました。
「あなたには、本当に、助けられたのよ」
わたしは、おどろいて、言いました。
「わたし、何も、できなかったわ。お葬式でも、気の利いた言葉、ひとつも、言えなくて。ずっと、それが、心残りだったの」
すると、久美子さんは、首を、振りました。
「あのね、あの頃、いろんな人に、いろんな言葉を、かけられたの。『元気出して』とか、『がんばって』とか。でもね、正直、どの言葉も、心に、入ってこなかった」
「そんな中で、あなたは、何も、言わずに、手を、握ってくれた。そして、毎月、お茶に、誘い続けてくれた。それが、いちばん、うれしかったのよ」
わたしは、涙が、こぼれました。
言葉が、見つからなかったことは、失敗では、なかったのです。
悲しみのそばに、いる方法
久美子さんに、教わったことを、まとめると、こうなります。
悲しみの、深い人に、必要なのは、立派な言葉では、ない。
- 気の利いたことを、言おうと、しなくていい
- ただ、そばに、いること
- 忘れずに、誘い続けること
- 話したいときに、聞くこと
言葉は、見つからなくて、いい。
見つからないまま、そばに、いることが、いちばんの、支えに、なるのだと、知りました。
別記事(友人を亡くした年、わたしが学んだこと)でも、感じたことですが、人の、悲しみに、寄り添うことに、正解の、言葉は、ないのだと、思います。
さいごに
夫を亡くした、友人に、かける言葉が、見つからなかった、わたし。
お葬式でも、何も、言えず、ただ、手を、握ることしか、できませんでした。
それでも、月に一度の、お茶を、続けて、一年後、友人は、「それが、いちばん、うれしかった」と、言ってくれました。
大切な人を、亡くした、友人を、前に、言葉が、見つからずに、いる方が、いたら。
どうか、ご自分を、責めないで、ください。
言葉は、見つからなくて、いいのです。
ただ、そばに、いて、忘れずに、誘い続ける。
それが、何よりの、支えに、なります。
友人との、関わり方に、悩んでいる方は、別記事(50〜60代女性の友人関係 完全ガイド)も、あわせて、ご覧ください。
なお、悲しみとの、向き合い方は、人それぞれです。相手の、ペースを、大切に、無理のない、寄り添い方を、見つけてみてください。
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