卒婚した友人の3年後の暮らし、月の収支を聞いた話
65歳のわたしの友人(智子さん、64歳)は、64歳のとき、夫と卒婚を、選びました。別々のマンションで暮らす、卒婚から3年。その月の収支を、ゆっくり、聞かせてもらいました。卒婚にかかるお金、年金の扱い、熟年離婚との違い、わたしが学んだ卒婚の現実的なお金の話を、お伝えします。
65歳のわたしの、友人、智子さん(64歳)。
別記事(熟年離婚と卒婚、わたしが3人の友人から聞いた話)に書いた、智子さんが、この方です。
智子さんは、64歳のとき、ご主人と、卒婚を、選びました。
「籍は、入れたまま、別々に、暮らす」、これが、卒婚、です。
智子さんは、ご主人と、お隣の市に、別々のマンションを、借りて、月に1回、いっしょに、食事を、する、暮らしを、しています。
卒婚から、3年。
先日、わたしと、智子さんで、ゆっくり、お茶をした、ときに、わたしは、智子さんに、こう、聞きました。
「卒婚して、別々に、暮らすって、お金、大丈夫なの?」
智子さんは、ぼんやり、笑って、卒婚の、月の収支を、ぜんぶ、わたしに、話してくれました。
今日は、智子さんから、聞いた、卒婚の、リアルなお金の話を、お伝えします。
「卒婚を、考えている」「卒婚と、熟年離婚、どちらが、お金がかかるか、知りたい」と、感じている方に、ひとつの参考に、なれば、と思います。
重要なお断り:この記事は、わたしの友人の個人体験です。家計や、年金の取り扱いは、ご家庭ごとに、本当に違います。具体的なご相談は、必ず、ファイナンシャルプランナーさん、または、社会保険労務士さんに、ご相談ください。
智子さんの、卒婚の、かたち
最初に、智子さんの、卒婚の、かたちを、整理します。
智子さんと、ご主人
- 智子さん: 64歳、専業主婦人生35年(結婚前に7年、看護師)
- ご主人: 66歳、サラリーマン人生40年(定年退職済)
- お子さん: 1人(娘)、独立、結婚して、近県在住
- 結婚生活: 38年(卒婚開始時、結婚35年)
卒婚の、住まい
- ご主人: 元の、夫婦の持ち家(一軒家)に、ひとりで、住む
- 智子さん: お隣の市の、賃貸マンション(1LDK)を、借りて、ひとりで、住む
卒婚の、ルール
智子さんと、ご主人で、決めた、卒婚のルール。
- 籍は、入れたまま(離婚は、しない)
- 月1回、いっしょに、食事(お互いの様子の確認)
- 大きな決断(家のこと、お互いの介護のこと)は、いっしょに、相談
- 生活費は、それぞれ、自分の分を、自分で
「離婚はしない、でも、ぜんぶ別の生活」、これが、智子さんの、卒婚、です。
卒婚を、始めるのに、かかったお金
智子さんが、卒婚を、始めるのに、かかった、初期費用を、お伝えします。
賃貸マンションの、契約費用
- 敷金・礼金: 家賃8万円 × 4ヶ月分 = 32万円
- 仲介手数料: 8万円
- 引っ越し費用: 15万円
- 新しい家具・家電: 50万円
- 合計: 約105万円
智子さんは、これを、自分の、貯金(結婚前の看護師時代の貯金+へそくり)から、出しました。
「卒婚を、始めるのに、まず、100万円。これが、最初の、ハードルだった」
智子さんの、言葉でした。
熟年離婚に比べると、財産分与のような、大きな話は、ありませんが、新しい住まいの、初期費用は、ちゃんと、かかります。
卒婚3年後の、智子さんの、月の収支
3年経った、いまの、智子さんの、月の収支を、お伝えします。
智子さんの、月の収入
- 老齢基礎年金(国民年金): 月6万5千円(64歳から繰り上げ受給)
- 老齢厚生年金(看護師時代の7年分): 月2万円
- ご主人からの、生活費の補助: 月5万円
- 月収合計: 月13万5千円
ここで、大事なのが「ご主人からの、生活費の補助」、です。
智子さんと、ご主人は、卒婚するときに、こう、決めました。
「籍は、入れたままだから、夫が、智子さんの生活費を、月5万円、補助する」
これは、夫婦の、扶養の関係が、続いている、卒婚ならでは、の、かたち、です。
熟年離婚だと、こういう、毎月の補助は、ありません(財産分与と、年金分割のみ)。
智子さんの、月の支出
- 賃貸マンションの家賃: 月8万円
- 水道光熱費: 月1万円
- 通信費: 月7千円
- 国民健康保険: 月8千円(夫の扶養から外れたため)
- 介護保険料: 月5千円
- 食費: 月2万5千円
- 趣味(お茶、書道): 月1万5千円
- 雑費・交際費: 月1万5千円
- 月の支出合計: 月16万5千円
智子さんの、月の収支
月収13万5千円 - 月支出16万5千円 = 月3万円の赤字
「毎月、3万円の、赤字。これを、貯金から、出してる」
智子さんは、ぼんやり、笑って、言いました。
智子さんの、貯金の、3年の変化
- 卒婚開始時: 800万円
- 3年後: 約630万円(初期費用105万円 + 月3万円赤字×36ヶ月)
3年で、約170万円、減りました。
「このペースだと、あと、15年くらいで、貯金が、底をつく。80歳くらいまで」
智子さんは、ちょっと、不安そうに、言いました。
智子さんの、卒婚の、お金の対策
ですが、智子さんは、ちゃんと、対策も、考えていました。
対策① 65歳から、年金が、増える
智子さんは、いま、64歳で、繰り上げ受給を、しています。 65歳になると、満額に、なって、月の年金が、ちょっと、増えます。
対策② パートで、月3万円
智子さんは、卒婚2年目から、近所の、調剤薬局で、週2回、パートを、始めました。
- 月3万円の、収入
これで、月3万円の赤字が、ほぼ、ゼロに、なりました。
「看護師の経験が、薬局のパートで、ちょっと、役に立ってる。働くのが、楽しい」
智子さんの、明るい言葉でした。
対策③ いざというときは、家に、戻れる
智子さんと、ご主人は、籍を、入れたまま。
「もし、わたしが、病気になったり、お金が、本当に、なくなったら、また、夫の家に、戻る」
これも、卒婚の、いちばんの、安心、です。
離婚していないので、いつでも、夫婦の暮らしに、戻れる。 この「戻れる安心」が、智子さんには、いちばん、大きい、そうです。
卒婚と、熟年離婚の、お金の違い
智子さんの話を、聞いて、わたしは、卒婚と、熟年離婚の、お金の違いが、ぼんやり、見えてきました。
別記事(熟年離婚した友人の、3年後の家計を聞いた話)に書いた、由美子さんの、熟年離婚と、比べてみます。
| 項目 | 卒婚(智子さん) | 熟年離婚(由美子さん) |
|---|---|---|
| 財産分与 | なし(籍はそのまま) | あり(夫婦財産の半分) |
| 毎月の補助 | あり(月5万円) | なし |
| 年金分割 | なし | あり |
| 国民健康保険 | 扶養から外れる | 自分で加入 |
| 戻れるか | いつでも戻れる | 戻れない |
| 初期費用 | 約100万円 | 弁護士費用など数十万円 |
智子さんが、こう、まとめてくれました。
「卒婚は、財産分与は、ないけど、夫の補助が、あるから、毎月の暮らしは、なんとか、なる。離婚は、財産分与で、まとまったお金が、入るけど、毎月の補助は、ない」
「どっちが、得かは、人による。わたしは、夫を、嫌いには、なれなかったから、卒婚で、よかった」
智子さんから、わたしが、学んだ3つのこと
智子さんの、卒婚の話を、聞いて、わたしが、深く、学んだことを、3つ、お伝えします。
学び① 卒婚も、お金が、かかる
卒婚は「離婚しないから、お金が、かからない」、と、思いがち。
ですが、新しい住まいの、初期費用、別々の暮らしの、二重の生活費。
卒婚にも、ちゃんと、お金が、かかります。
卒婚を、選ぶなら、月の収支を、ちゃんと、試算してから、決めるべき、です。
学び② 卒婚は「戻れる安心」が、いちばんの価値
智子さんの、いちばんの、安心は、「いつでも、夫の家に、戻れる」、こと。
離婚では、得られない、この「戻れる安心」が、卒婚の、いちばんの、価値、です。
お金だけ、では、なく、この「心の安心」も、卒婚の、大事な、要素、です。
学び③ 卒婚しても、働くことが、いちばんの支え
智子さんの、卒婚の暮らしを、支えているのは、週2回の、薬局のパート。
月3万円の、収入と、働く、楽しみ。
卒婚しても、無理ない範囲で、働くことが、いちばんの、支えに、なる。
これが、智子さんから、わたしへの、いちばんの、メッセージでした。
公的な情報(参考)
年金や、健康保険の扱いについて、公的な情報源では、こう案内されています。
配偶者の扶養から外れる場合、ご自身で、国民健康保険や、国民年金などに、加入する手続きが、必要になる場合がある
卒婚で、別々に、暮らす場合の、年金や、健康保険の扱いは、ご家庭の状況で、変わります。 ご自分のケースは、必ず、専門の方に、ご相談ください。
さいごに
智子さんの、3年の、卒婚の、お金の話。
それは、わたしに、卒婚の、リアルな、お金の現実を、教えて、くれました。
卒婚は、財産分与は、ないけれど、夫の補助で、なんとか、暮らせる。 ただし、二重の生活費で、月の収支は、ぎりぎり、または、赤字。 働くことが、いちばんの、支えに、なる。 そして「いつでも、戻れる安心」が、卒婚の、いちばんの、価値。
「卒婚を、選ぶなら、お金の話を、ちゃんと、知ってから」
これが、智子さんから、わたしへの、いちばんの、メッセージでした。
なお、繰り返しになりますが、卒婚での、お金の話は、ご家庭ごとに、本当に違います。具体的なご相談は、必ず、ファイナンシャルプランナーさん、または、社労士さんに、ご相談ください。
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