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介護

兄弟で介護を分担する、書面とLINEグループの作り方

ヨバナシ編集部 読了 約6分

62歳のわたしが、母の介護を、兄と妹の3人で分担するために作った、A4の書面と、LINEグループの作り方を、具体的にお伝えします。書面に何を書くか、LINEで何を共有するか、どのくらいの頻度でやり取りするか。揉めないための、実際の運用ルールも、3年の経験から、整理しました。

3年前、85歳の母の介護を始めるとき、わたしは、兄(65歳)と、妹(60歳)で、3人で、介護を分担することにしました。

別記事(介護をめぐる兄夫婦との合意、書面に残した話と書き方)に、書面化の話を書きました。

今日は、書面化に加えて、わたしたちが、3年間、運用している「LINEグループ」のかたちと、書面とLINEを組み合わせた、兄弟介護の進め方を、お伝えします。

3年運用して、わたしと兄、妹のあいだで、揉め事は、ほぼ、ゼロです。

これは、書面とLINEの、組み合わせの効果だと、わたしは、思っています。

お断り:この記事は、わたしの家族のケースです。介護の分担方法や、ご家族間の取り決めは、ご家庭ごとに違います。具体的な進め方は、必ずケアマネジャーさんや、地域包括支援センターにご相談ください。

兄弟介護で、揉める3つの原因

最初に、兄弟で介護をすると、揉めやすい原因を、3つ整理します。

ひとつめ、「言った、言わない」のトラブル。 口約束だと、半年経って、お互いの記憶が、ずれます。

ふたつめ、「やってもらっている、と感じない」誤解。 A兄さんが「俺はこれだけやっている」と思っても、B妹さんは「ぜんぜん見えていない」となります。

みっつめ、「お金の不公平感」。 誰が、何を、いくら払ったか、わからないまま、年月が経つと、不満が溜まります。

これら3つを、防ぐために、わたしたちは、書面とLINEを、両輪で、使っています。

書面の役割: 「基本ルール」を、紙に固定する

書面は、変わらない「基本ルール」を、紙で、固定します。

A4で、2枚に、まとめました。

別記事(介護をめぐる兄夫婦との合意、書面に残した話と書き方)に詳しく書いた、8項目の合意書です。

書面に書くこと(主な8項目):

  1. 母の状態とケアプラン
  2. 介護費用の分担
  3. 介護の物理的な分担
  4. 連絡網と情報共有
  5. 母の意思の確認方法
  6. 施設入居の判断基準
  7. 介護がわたしの体調に影響したとき
  8. 相続への影響

書面は、半年に1回、見直します。 お盆と、年末、わたしたち兄妹3人で、集まって、書面を見直す日を、決めています。

書面の目的は、「変わらないルール」を、はっきり、書いておくこと。

書面があるから、急な状況の変化が、あっても、「最初の合意」に戻って、考えることができます。

LINEグループの役割: 「日々の出来事」を、共有する

書面が「基本ルール」なら、LINEは「日々の出来事」の共有です。

わたしと兄、妹で、「お母さん介護」というLINEグループを、作りました。

このグループで、毎日(または、3日に1回くらい)、母の様子を、わたしから共有しています。

LINEで共有する内容

具体的に、わたしが、LINEに書いている内容は、こうです。

毎日の短い報告(わたしから、夕方)

  • 母の体調(元気・少し疲れ気味・体調悪い)
  • 食事は、ちゃんととれたか
  • お薬は、ちゃんと飲めたか
  • 訪問介護やデイサービスから、何か特記事項があったか

これを、3行くらいで、毎日(または2〜3日に1回)、LINEに書きます。

大事な出来事(週に1〜2回)

  • ケアマネさんからの連絡
  • お医者さんの診察結果
  • 介護保険の更新や、新しいサービスの開始
  • 母の認知症の進行に関する気づき

これは、長めの文章(5〜10行)で、共有します。

緊急時(必要に応じて)

  • 母が、転倒した、入院した
  • 急に体調を崩した
  • 訪問介護や、施設で、何かトラブルがあった

これは、すぐに、兄と妹に、電話を、入れます。 LINEだけでは、伝わりきらないので、電話で、補足します。

書面とLINEの、3つの組み合わせのコツ

書面とLINEを、ちゃんと、機能させるための、3つのコツを、お伝えします。

コツ① 書面で決めた「基本ルール」を、LINEで「適用する」

たとえば、書面に「医療費は、3人で折半」と、書きました。

医療費が発生したら、わたしは、LINEに、こう書きます。

「今月の母の医療費が、4,500円でした。書面の通り、3人で折半すると、1人1,500円です。来月の家族会議のときに、現金で精算する予定です」

書面で決めたルールを、LINEで、適用する。 そして、適用したことを、お互いに、確認する。

これで、お金の不公平感が、消えます。

コツ② LINEは、誰でも、すぐに見られるが、責められない場所にする

LINEは、家族間の連絡網ですが、「責める場所」にしては、いけません。

たとえば、こう書くのは、NGです。

❌「お兄ちゃん、最近、お母さんに会いに来てないよね。〇月から、3ヶ月顔出してないよ」

これは、責めるトーンになって、お兄ちゃんが、防御的になります。

代わりに、こう書きます。

⭕「お兄ちゃん、最近、忙しそうだね。お母さんは、お兄ちゃんに、会いたがってるよ。今月、もし時間ができたら、ぜひ顔を出してあげて」

LINEは、「お互いに動きやすい」雰囲気を、作る場所、と、わたしは、決めています。

これで、3年、わたしと兄妹は、ほとんど、衝突していません。

コツ③ 月1回の家族会議で、書面とLINEを、両方見直す

毎月、月初の日曜日に、わたしと兄妹は、Zoomで、家族会議を、開いています(1時間)。

会議の議題は、こうです。

  • 先月のLINEに、未解決の話題が、ないか
  • 書面の合意に、ずれが出てきていないか
  • 母の状態に、新しい変化が、ないか
  • 介護費用の精算
  • 来月の予定の共有

これで、LINEで日々共有して、月1回、書面とLINEを、両方見直す。

このサイクルが、3年で、わたしと兄妹を、ぐっと、近づけてくれました。

公的な情報(ご家族間の話し合いの参考)

ご家族での介護分担について、公的な情報源では、こう案内されています。

地域包括支援センターは、ご家族の介護に関する相談を、無料で受け付けています。ご家族間の話し合いの進め方も、専門職員に相談できます

厚生労働省「地域包括支援センター」

書面の雛形や、ご家族間の話し合いの進め方は、ケアマネさんや、地域包括支援センターに、相談すれば、丁寧に教えてくれます。

わたしも、書面の雛形は、ケアマネさんに相談して、作りました。

ぜひ、お近くの地域包括支援センターに、お問い合わせください。

LINEグループの「やってはいけない」3つのこと

3年運用して、わたしが学んだ、LINEグループの「やってはいけないこと」を、3つ、お伝えします。

NG① 配偶者(兄の妻、妹の夫)を、グループに入れない

LINEグループは、「兄妹3人」だけで、作ります。 配偶者を入れると、家族の関係が、複雑になります。

配偶者には、必要に応じて、本人(兄や妹)から、別途、共有してもらう、というかたちにしています。

NG② 既読スルーを、責めない

兄や妹が、LINEを既読にして、返事がなくても、責めません。 仕事や、自分の生活が、忙しい時期は、誰にでも、あります。

緊急の連絡なら、電話を、補足で使います。

NG③ 夜遅くや、早朝に、長文を送らない

LINEは、相手の生活時間を、考えて、送ります。

長い相談ごとは、朝9時〜夜9時の間、と、自分で決めています。 夜中の3時に「お母さんが心配で…」と長文を送ると、相手の睡眠を、妨げます。

緊急時を除いて、お互いの生活リズムを、尊重します。

さいごに

兄弟で介護を分担するのは、本当に、難しいです。

「あいつばかり、楽している」 「わたしばかり、頑張っている」

そういう気持ちが、年月が経つと、必ず、出てきます。

ですが、書面で「基本ルール」を固定して、LINEで「日々の出来事」を共有して、月1回、両方を見直す。

このサイクルで、3年、わたしと兄妹は、揉めずに、母の介護を、続けられています。

これから、兄弟で介護を始める方が、いらっしゃるなら、ぜひ、書面とLINEの、両輪を、取り入れてみてください。

兄弟の関係は、介護の3年で、悪化することも、深まることも、あります。 書面とLINEで、悪化を、防ぐことができます。

そして、月1回の家族会議が、わたしと兄妹を、これからの、もっと長い人生でも、ずっと、家族でいさせてくれます。

なお、繰り返しになりますが、介護分担や、ご家族間の取り決めは、ご家庭ごとに違います。具体的な進め方は、ケアマネジャーさんや、地域包括支援センターにご相談ください。

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