= COLUMN =
義姉と義妹、わたしが35年で築いた、3つの距離感のかたち
結婚して35年、わたしには、夫の姉(義姉)と、夫の妹(義妹)がいます。義姉とは、淡い関係から、孫の運動会で深まり、いまは年1回お茶を共にする間柄に。義妹とは、姑の介護をめぐって、20年で初めて、本音を分かち合う関係に。3つの『距離感のかたち』で、それぞれの関係を深めてきた、わたしの35年の話です。
結婚して35年、わたしには、夫の姉(義姉、72歳)と、夫の妹(義妹、55歳)がいます。
義姉とは、結婚以来、ずっと、淡い関係でした。 義妹とは、結婚以来、表面的な関係でした。
35年のあいだに、わたしと義姉、義妹の関係は、それぞれに、変わってきました。
別記事(孫の運動会、義姉夫婦と並んで座った日のこと、義妹に『お姉さんは恵まれてる』と言われて気づいたこと)に書いた、それぞれの転機もありました。
65歳のいま、振り返ると、わたしは、義姉と義妹に対して、まったく違う「距離感のかたち」を、結果として、築いていました。
ふたつの「距離感のかたち」と、それぞれの関係を深めるのに、わたしが学んだ3つのこと、を書きたいと思います。
義姉との「距離感」: 年1回のお茶のかたち
義姉(72歳)とは、結婚から35年、ずっと、淡い関係でした。
お盆と正月の集まりで、年2回顔を合わせる程度。 深い話を、したことは、ほぼ、ありませんでした。
それが、3年前、義両親が亡くなって、わたしと義姉のお付き合いも、年賀状だけに、なりました。
別記事に書いた、孫の運動会で、わたしと義姉が、3時間並んで座って、本音を話せたことが、ターニングポイントでした。
その日以来、わたしと義姉は、年1回、夏に、ふたりでお茶をするように、なりました。
義姉との、年1回のお茶のスタイル
- 場所: わたしと義姉の中間地点の、駅前のホテルのラウンジ
- 時間: 午後2時から、4時の、2時間
- 話題: 義両親の思い出、家族の近況、お互いの体調
これが、いまの、わたしと義姉の関係です。
「年1回、2時間」という、距離感が、わたしと義姉には、ちょうどよいのです。
それ以上、頻繁になると、お互いに、気を遣います。 それ以下になると、関係が、薄れます。
35年で、ようやく見つけた、わたしと義姉の、心地よい距離感です。
義妹との「距離感」: 月1のメッセージのかたち
義妹(55歳)とは、結婚から35年、表面的な関係でした。
義両親の介護を、義妹がほぼひとりで担っていることも、長年、知りませんでした。
別記事に書いた、義妹からの「お姉さんは、恵まれてるね」というひと言で、義妹の本音を、ようやく聞きました。
その日以来、わたしと義妹は、月に1回、ショートメッセージを、送り合うように、なりました。
義妹との、月1メッセージのスタイル
- 内容: 義両親(義父はその後亡くなり、義母は施設入居中)の近況、介護の様子、お互いの体調
- 長さ: 5〜10行くらいの、短いメッセージ
- 返事: 数日以内に、お互いに返す
これが、いまの、わたしと義妹の関係です。
「月に1回、短いメッセージ」という距離感が、わたしと義妹には、ちょうどよいのです。
会う頻度は、お盆と正月の集まりで、年2回。 深い話は、メッセージで、月1回。 緊急時(義母の体調)は、随時、電話で。
これで、義妹の介護を、わたしが「離れた場所から」支える形が、できました。
35年経って、ようやく見つけた、わたしと義妹の、関係のかたちです。
ふたつの「距離感のかたち」の違い
義姉と義妹で、なぜ、こんなに違う「距離感のかたち」になったか。
それは、お互いの「ちょうどよさ」が、違うからです。
義姉とは、年に1回、2時間。
- 義姉が、70代で、自分の生活を、しっかり、固めているから
- お互いに、深い相談ごとが、いまは、少ないから
- 会う回数が少ない分、1回の濃さが、増すから
義妹とは、月に1回、メッセージ。
- 義妹が、まだ55歳で、介護の現役だから
- 緊急性の高い情報共有が、必要だから
- 短いメッセージで、頻繁につながることが、義妹の支えに、なるから
ふたりとも、わたしにとっては、大事な義家族です。 ですが、関係のかたちは、それぞれに、合うかたちが、違うのです。
35年で、わたしが学んだ3つのこと
35年、義姉と義妹と過ごして、わたしが学んだことを、3つ、お伝えします。
学び① 「同じ義家族」でも、距離感は、ひとつにしない
義姉と義妹を、同じ「義家族」と、ひとくくりにしないこと。
それぞれに、年齢、状況、性格が、違います。 それぞれに、合う距離感が、違います。
ひとつの距離感を、ふたりに、同じように、適用すると、どちらかに、しんどさが、生じます。
ふたりそれぞれに合う距離感を、ゆっくり、見つけていく。 これが、35年でわたしが、いちばん学んだことです。
学び② 「年1回」「月1回」、頻度を、固定する
距離感は、頻度で、形にできます。
年1回のお茶、月1回のメッセージ。
頻度を、固定すると、「いつ連絡しよう」を、考えなくて済みます。 お互いに、予定が、立てやすくなります。
これだけで、関係が、ずっと、続けやすくなります。
学び③ 「変えるタイミング」を、見逃さない
35年のあいだに、距離感を、変えるタイミングが、何度か、ありました。
- 義両親が、亡くなったとき
- 義妹が、わたしに、本音を、ぽつりとくれた日
- 孫の運動会で、義姉と、並んで座った日
これらの「変えるタイミング」を、見逃さないこと。
そのタイミングで、勇気を出して、こちらから動く。 それが、距離感を、深めるチャンスに、なります。
わたしは、3年前まで、ほとんどのタイミングを、見逃していました。
ですが、3年前から、ちゃんと、向き合えるように、なりました。
義家族との距離感を、整えたい方へ
もし、いま、義姉や義妹との関係が、淡くて、もう少し、距離を縮めたいと、感じている方が、いらっしゃるなら、申し上げたいことが、ひとつあります。
「距離を縮める」のではなく、「ちょうどよい距離を、見つける」と、考えてみてください。
ちょうどよい距離は、人によって、違います。 ふたりとも、35年義姉と義妹ですが、わたしが見つけた距離感は、年1回と、月1回。 ぜんぜん、違います。
そして、その「ちょうどよい距離」を、見つけるには、相手の生活や、年齢、状況を、ちゃんと、見ることが、大事です。
義姉が70代で、すでに自分の生活がしっかりしているなら、年1回のお茶が、ちょうどよい。 義妹が55歳で、まだ介護の現役なら、月1回のメッセージが、必要。
相手に合わせて、距離感を、変える。
これが、義家族との関係を、35年、続けるコツだと、わたしは、思っています。
さいごに
義家族との関係は、結婚した瞬間に、始まります。
そして、35年、40年、ずっと、続きます。
ですから、急がず、ゆっくり、ちょうどよい距離感を、見つけていけば、いいのです。
わたしは、35年かけて、義姉とは「年1回のお茶」、義妹とは「月1回のメッセージ」という、それぞれの距離感を、見つけました。
これからの15年、20年も、この距離感で、続けていきます。
そして、時々、変えるタイミングが、来るかもしれません。 そのときは、見逃さずに、ちゃんと、対応します。
義姉と義妹、ふたりとも、わたしの65歳の人生で、本当に、大事な人たちに、なりました。
35年かけて、ようやく、そう思えるようになりました。
これは、わたしの65歳の、思いがけない贈り物です。
なお、義家族との関係は、ご家庭ごとに、本当に、違います。ご自分のペースで、ちょうどよい距離感を、見つけてみてください。
この話を分かち合う